第82話 クイズ ファナイアンサー
「では、第二問!」
妖精が、ニコニコした面で問題をいいやがる。
「ファナイちゃんが弟子だったころ、師匠のフレイアさんに一番よく言われていた言葉は何でしょう!」
「あぁ?」
なんだそりゃ。 師匠のフレイアってのは誰だぁ。
「一番『ご飯まだ?』 二番『お金頂戴!』 三番『大好き!』 四番『このゲームの続きやっといて。 あ、ストーリーは解放しないでね!』 ……この内どれ!」
ーーピコン。 音が鳴った。 エメラルド隊長だ。
「一番、どうぞ〜」
「二番『お金頂戴』」
「ファナイアンサー?」
「……ファナイ、アンサー」
エメラルドが、人差し指を妖精に向けて言い放った。 一方、妖精は真剣な表情になった。 変なドラム音もセットだ。 妖精が演奏してやがる。 ーーなんなんだよ、この時間はよ?
「残念〜」
「正解だと思ったんだけどなぁ」
悔しがる隊長。 横でターコが微笑んでやがる。
ーーピコン
「二番、答えをどうぞ!」
「……一番でお願いします」
「ファナイアンサー?」
「ファナイアンサー……」
ターコ? なに緊張した声と表情をしてやがるんだ? ーーいや、目は覆っているからわからないけどよ?
また変な音楽がまた鳴り始めた。 司会の妖精とターコが睨み合ってやがる。
観客の妖精たちも、緊張した面をして俺の様子を見ている。
「おぁ、正解なのか不正解なのかぅ! どっちなんだよぐぅ!」
「ちょっと、アメジスト! 今は大事な所なんだから静かにしてよ!」
俺が大声で文句を言うと、隊長に怒られてしまった。 解せん。
「残念〜」
「く、正解だと思ったのに……」
おい、違ったみたいだぞ? ーーすると、エメラルドやターコ、妖精たちが俺に視線を向けた。 まさか、俺も答えろってことか?
俺は、思わず額を押さえた。 妖精がぱたぱたと飛んで、こちらへ近づいてくる。
「お願いします。 回答者が答えてくれないと、クイズ番組が成立しないんです!」
そんな、真面目な面で言われてもな?
俺は、ターコイズを見た。 目隠しの下で、何を考えておるかは分からん。 ただこちらを見てやがる。
ーーピコン。 俺は、天井を仰いだ。
「四番だ」
「……ファナイアンサー?」
「ファナイアンサー……」
妖精が、杖を高く掲げた。 会場の空気が変わった。
さっきまでの浮かれた声が消えて、何十匹もの妖精が、じっとこちらを見ておる。
気のせいか、さっきよりもドラム音が長い気がするが?
その空気に耐えられない俺は、口を開いた。
「おぃ、妖精ぐ」
「はい?」
「さっさとぉ、答えをいいやがれってんだぅ!」
「え! ……でも、番組に必要なタメなんです……」
「ざっけるじゃねえぞぁ!」
「怖いです〜 誰か助けてください」
『正解じゃ』
ーーその時だった。 突然、俺の全神経が逆撫でられた。
『……ずいぶんと、手荒い演者のようじゃな?』
俺がソイツに視線をやると、礼服姿の女が王座に座っていた。
『どれ? 我が司会を引き継いでやろう』




