第19話 ミリィの一日 ーーミリィ視点
今日もいい天気です。 のんびりポカポカあったまるには、最適です。
「うにゅ。 お姉ちゃん、おはよう」
「ラム。 寝癖ついますです」
「ええ、どこかなぁ? 代わりにとってよ〜」
もう。 妹のラムは、私がいないとダメな子です。
「私、これから買い物に行くです。 ミリィはその間に、雑用頼むです」
「うん、わかった。 気をつけてね」
私がのんびり歩いていると、みんなが声をかけてくれます。
「ミリィ。 今日もべっぴんさんだね」
「ありがとう。 お姉さんもべっぴんです」
「まあ、おばさんにそんなこと言うなんて。 嬉しいわね」
「ミリィや、今日はいい天気じゃの〜」
「そうです。 ポカポカしてて気持ちいいです」
「ミリィ! 一緒に遊ぼうぜ」
「後でラムも一緒にね」
私たち、獣族は仲良しです。 みんなで助けあって生活しています。
さて、街外れの薬草屋さんに、着きましたです。 ここで買い物をするです。
「⋯⋯まったく、やっと着いたぜ。 ここが、獣族の街か」
「ハ、脆い造りだなぁ。 さすが野蛮民族って所か」
「脆くないです。 なんですか! 失礼な人間です!」
私が反論すると、人間の二人は顔を見合わせ、不気味な笑みを交わしたーー
なんです。 そんなにニヤニヤして、気持ち悪いです。
「さっそくいやがったぜ。 目的の獲物が」
「レアな白獣女がこんな無防備とはな⋯⋯」
私は怖くなって逃げようとします。
「おいおい。 鈍臭いな〜 ギヒヒ」
「嫌! 離して!」
「動くな! ええい、手足を斬るか⋯⋯」
男たちは、ナイフを取り出します。 そしてそのナイフで私をーー
「エナジードレイン」
突然横から声がしたと思ったら、男たちは突然倒れます
声の方を見ると、サキュバスのお姉さんが立っています。
「大丈夫? 怪我はない?」
「はい! 問題ないです!」
私が答えると、彼女は安心したように、笑みを浮かべます。
「おい! 待てよキャス! ⋯⋯どうしたんだよ!」
「キャスさんって言うんです?」
「そうだよ~ ⋯⋯で、コイツは有罪変態。 略してゆう君」
「私の名前はミリィです!」
「な、なんだと! 神よ⋯⋯」
私が自己紹介すると、呻きながらぶつぶつ喋る、ゆう君と呼ばれた人間。
「ゆう君のことは、無視でいいから。 それよりコイツらをどうしようかな?」
キャスさんが見ているのは、先程の男二人。 その時、騒ぎに気づいたみんなが、駆けつけてくれました。 事情を説明すると、みんなが厳しい顔になりました。
「⋯⋯そうか。 ここも限界だな」
「せっかく街が出来たのに⋯⋯」
「仕方ないよ、ミリィとラムを守るためだから⋯⋯」
私とラムを守るため? そのために何かするです?
「失礼ながら、事情を聴いてもいいでしょうか?」
「おい、キャス! コイツらのことなんてどうでもいいだろ! 俺は関わりたくないんだ!」
「あ、そう。 じゃあ貴方はさっさと、どっかに行って!」
「なんだよ⋯⋯仕方ないな」
「私も! 自分のことです! 理由聞きたいです!」
私が尋ねると、みんなが神妙な表情をしながら、頷きました。




