↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死に戻りクズ勇者は勝手に生きたい〜こんな奴に勇者は任せておけない!  作者: Masa(文章力あげたい)
黄金の鉱山編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

173/244

第34話 いでよ、金銀財宝たちよ! 

 ーー何をやっているんだ、フレイアは?


 俺は酒場の中で酒を飲みながら、そんな当たり前のことを考えていた。


 麓の酒場は満員だった。 ダンジョン封鎖の報せが回って、冒険者どもは荷物をまとめるか、飲んで管を巻くかのどちらかだ。 俺たちは、後者に紛れている。


 俺の向かいにはヨニーと、どこかに隠れていたリディがいた。


「で? あの守銭奴は一人でダンジョンに潜ったって?」


 リディが、串焼きを咥えたまま呆れた顔をする。


 ヨニーがそれを首肯した。


「……そのようですね」

「相変わらずだね? あの馬鹿は……」


 俺は杯を呷った。


「困りますね……どうしてくれましょう?」


 ヨニーが静かに口を開いた。 可哀想に、お前の上司が考え込んでいるぞ?


「……罰を考えないといけませんね。 減給ですね……」


 すると、リディが噴き出した。


「それは傑作よね、彼女にはそれが一番効率的よ」


 俺もそう思った。 


「アゼッタとかいう学園の娘に、ずっと張り付かれていた……」

「へぇ? なにかしたの?」


 リディの串焼きを持つ手が、止まった。


「バルデン王国の家宝の魔水晶を、アイツが破壊したんだ」


 俺は杯を置いた。 すると、リディが懐かしむようにこう言った。


「ああ、それってフレイアの作った魔力検査装置でしょ?」

「は?」


◇◇◇


 私は第四層? の入り口に来ていた。


 そこにはまるでさっきまで人がいたと錯覚するほどの生活感があった。


 テーブルの上には食べかけのパン。 湯気こそ立っていないけれど、まだ乾ききってもいない。 ーーしょうがないからいただくわね!


脱ぎ捨てられた外套、火の消えていないランタン。 ーー私が大事に使わせてもらいます!


 人だけが、いない。 そして、お金もないーー


「……嘘でしょう?」


 思わず声が出た。


 これだけの人数が消えたなら、財布の一つや二つ落ちていてもいいはずでしょう? 


 装備は残ってる。 食料も残ってる。 日誌だって残ってる。


 なのに、お金が一枚もない。 私は絶望した。


「……お金も食べるのかしら? さすがは、黄金の鉱山ね!」


 私は懐から欠片たちを取り出す。 魔石たちは輝いている。


「……出てきなさい魔物たち! 魔石に変えてあげるわよ!」


 私は、誰もいない広間に向かって声をかけた。


 返事はない。 魔物すらも、いないの? 聞いてた話と違うじゃない!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。