第8話
僕の目には、涙がでていた。
「どうして、不幸にならなきゃいけないの?
そんなことしても、ブリースモが余計に苦しくなるだけ。
誰の事も、信じられなくなっちゃう・・・。
だから、せめて・・・・どこかで終わらせよう・・・・」
ブリースモは、黙り込んでいた。
別の場所から、刃物を持った少年が現れたけど、ブリースモをお姫様抱っこをして、避けた。
「あーあ、気づかれちゃったか」
「黒船あぶき」
ブリースモは、つぶやいた。
「どうして、その子をかばったの?」
「命を奪うまでではないかなと思って」
「君にひどいことをしてきたのに?」
「うん、ブリースモを含めて、守りたいんだ。
こんなことが起こらないように・・・」
「お人よしだね、君は。
それが、命とりになるかもしれないよ?」
「それでもいいの。
悪いことして死んじゃうより、いいことして、悔いのないように生きて、自分も誰かのことも含めて、満足して一生を終えたいから」
「そのことを偽善と言うのだよ」
「偽善じゃなくて、本心だから。
悪いことどんなにしても、手を差し伸べろって、どこかで聞いたような気がする・・・・」
「君、面白いね。
今度の敵は、ブリースモじゃなくて、あぶきになるよ」
「うん、敵同士になっても仲良くやっていこうね」
「実は、あぶきはいじめ殺しでさ、プレジデントの味方であるんだ。
つまり、今日からプレジデント、あぶきも含めて、君の敵ということになるんだよね。
だって、君はブリースモをかばってしまったから」
「いじめ殺しって、どうしていじめっ子を殺しちゃうの?」
「殺しちゃうとは・・・?」
「いじめっ子を、殺していいことになるの?」
「それは、いじめたからね」
「そんなことするから、ブリースモは、殺す手段に走るしかなくなったんじゃない?
こんなことやめて、みんなで仲良くしよう、友達になろう。
どんなにひどいいじめをしても、殺していい理由にならないから」
「いじめられたから、いじめっ子を殺すようになった・・・。
それが、いじめ殺しの常識なのに、常識を否定するのか?」
「常識とかじゃない。
このまま続けていたら、これじゃあ、戦争をやっていた時と何も変わっていない。
誰かを不幸にしたら、自分も不幸になる。
誰かを助けたら、自分自身も助けたことになる。
誰かの命を奪うということは、自分自身を殺しているのと一緒なの。
そしたら、俺たちは死ぬために生まれたきたの?
ううん、誰かの役に立つために、一生懸命に人生を謳歌するために生まれてきたことを無視しちゃいけない」




