第12話
いじめはいつか終わる。
そんなことを期待してもいいのだろうか?
いじめは終わらない。
一度いじめを行うやつは、またいじめをする。
どんな手段を使ってでも、また会いに行く。
あいつと私は、切っても切れない縁だった。
私は、いじめ殺しやに加入した。
警察も、弁護士も、中学校時代の先生も、誰も動いてくれないというなら、自分で自分の身を守るしかない。
私がいじめ殺しとなって、守るしかない。
そう、ストーカーであるあいつが来る前に。
「はは、見つけた」
やっぱり来た。
どうやって来たかは私にもわからない。
あいつはストーカーとなってしまったんだ。
どうやって私の元に来るか、身元不明になっても見つけてしまう。
「貴様は、闇姫のファンだ」
「は? 誰がファンだって?
わたしは、昭島だ」
「本名だってどうでもいい。
とにかく、この世界でのネームを名乗るんだ」
そこで、本名を無視できるリスナーもリスナーだ。
昭島は私の中学時代のいじめっ子のリーダーで、中学を卒業してからもつきまといが続いた。
だけど、異世界でもつきまとうまでは予測はしなかった。
「わたしは、ブリースモ。
あんたを不幸にしたいからここに来た」
「いじめに来たってことか」
私はささやくように呟いた。
正直この人といると、なにをしでかすかわからない恐怖を感じることもあるけど、疲れる。
私のことばかりに固執しすぎて、疲れるということだ。
いじめることやストーカーすること以外に、やることがないのだろうか?
「用件はなんなの?
それがないなら、ここにいる意味もない。
もう中学を卒業したんだし、同級生でも何でもないはず」
どこにカチンとくるところがあったのかわからないけど、ブリースモは怒っていた。
「は? ふざけんな。
卒業してもしなくても、あんたが腹立つんだよ。
いじめ殺しに何度か命を狙われて大変だったんだ。
人の気持ちも知らないで、勝手なことをいうな」
ため息をだしたい気持ちがあったけど、あえて無言でいた。
こいつとしゃべってもらちがあかない。
何を言っても怒っているし、何をしても文句しか言わない。
なんで、こんなやつがストーカーなんだか。
「黙ってないで、何か言えよ。
なんで、わたしの気持ちがわからない?
永遠の復讐を誓ったのによ。
警察を何人殺さなきゃいけなかったと思ってるんだ」
「警察を殺した?」
驚いているのは、リスナーの方だった。
「いじめられているとかじゃなくて、気に食わないとかならルール違反だぞ」
「警察にいじめられてたんだ。
ストーカーは法律違反だってよ」
それをいじめとして認識するやつもおかしい。
「んで、爆弾で殺した」
「爆弾? これもルール違反だ」
実は、いじめ殺しにもルールがある。
自由に殺せるわけではない。
まず、相手がいじめを行わないと殺せないこと。
第三者や被害者は、いじめに加担してないから殺せないけど、いじめの共犯は殺せること。
そして、爆弾や関係のない人も巻き込んでしまうような武器の使用は禁止されている。
使用できるのは単体で攻撃できる武器のみ。
このようにいじめ殺しにはルールがあって、ほかにもルールはある。
だけど、すべて語ると説明ばかりで話が進まないから、必要になった時にまたいじめ殺しのルールについて語ろうと思っている。




