第9話
私は普段から標準語、時々くらいか北海道弁、沖縄弁を話すことがあり、たまに混同しそうになる。
幼い頃、父は専業主婦、母は会社員だった記憶がある。
父といることが多かったため、北海道弁で話すことが多いかも。
中学三年間は父と一緒に北海道で過ごし、小学六年間は母と一緒に沖縄で過ごした。
両親は私が幼稚園の年長の頃に離婚した。
幼稚園に入園する頃に養子に入れられた。 大体3歳くらいだったと思う。
まあ、3歳の時の記憶なんて、これぽっちも憶えていないけど。
私は異世界出身者なんてことを両親から聞かされて、小さい頃はそんな話を信じて、幼稚園の友達や先生に言ったけれど、大人はそんな子供の妄言なんて半分以上も聞いてなかったし、幼稚園の友達は興味深く聞いてきたりもした。
小学に上がる頃には、私自身が半信半疑となっていた。
異世界なんて本当にあるかどうかわからないって思っていたのはとうの昔で、リスナーに出会ってから、異世界の存在を本当に知った。
この世界からいじめを消滅させるための「いじめ殺し屋」が異世界で開かれているのを、偶然に見つけた。
いじめに対する恨みを持った人たちの集まりだということは、なんとなくだけど想像がつく。
異世界にリスナーと来ていた私は、興味があったので、そこに入ることにした。
そこには、いくつかの人がいて、怪物らしきものはいなかった。
多分、種族を人間みたいな感じで集めたんじゃないかということは想像できる。
人間を限定としないと、いじめ殺しだけなら、怪物だろうと、そんな種族であっても集まりそうだから。
「新人か?」
筋肉質で上半身裸の男が口を開いた。
至近距離ではない、視覚的な情報でしかないけど、背は高くも高くもなければ低くもなさそう。
「いいえ。 ただ入ってみただけ」
「君たちこそ、ナニモンなんだ?」
リスナーはまた余計なことを言う。 余計なことしか言わない気がする。
私はただ左肩に乗っているリスナーを横目で見ることしかしない。
口論とか面倒なことはしたくないから。
「いじめ殺し屋だ。 いじめに復讐と救済の心を持って、活動する集団だ」
男が口を開く。
「復讐はわかるけど、救済って何だい?」
私だったら疑問に思うようなことは深入りしないことを意識して、これ以上聞かないものにリスナーは質問できるから、その辺りは彼の存在が有り難く思えてくる。
「いじめの加害者の復讐と、被害者の救済を目的としてるんだ」
なんとなく話が見えてきた気がする。
いじめ殺しが本来やらないようないじめの加害者の復讐はするけど、被害者の救済はしない。
そういった点を、被害者の救済をするという目的を持つ集団ということか。
私がずっと心の中だけで求めてきた救済を、ここでできるかもしれないという希望を抱くと同時に、この集団をよく知らないという警戒心を捨てきれずにいた。




