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魔王城でスローライフ〜勇者パーティを追放されたので可愛い魔王たちとのんびり暮らします〜  作者: マグローK
第二章 王国崩壊

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第4話 クソクの処遇

 俺は侵入者であるクソクを大人しくさせしばらく歩かせた。

 その間にパトラの真似事として分身を作ってパトラの元に送る。

 侵入者を捕らえたし、確認したいことがあるからな。


「さて、しばらくここで待て」

「はい」




 パトラから準備ができたと聞いたところで、クソクをただの客間から出し、再び歩かせる。


「あの、俺、どうなるんスカ?」

「心配する必要はない。黙って歩けばいい」

「はい」


 目的の部屋の前まで着くと俺はクソクの背中を押した。


「着いたぞ」

「こ、ここが……魔王城で情報を出されるなんて、一体何をされるのやら……」


 何故か恐る恐るといった様子でクソクは扉を開けた。


「う、うわあ!」


 その先の光景に驚いたようにクソクは大きな声をあげた。


 宝物庫が魔王様にとってなんてことないものなら、そこに入ったくらいじゃあそんなに重い罰を与えられない。

 そもそも重い罰を与えて廃人にでもなられたら情報を引き出せない。


「お、俺はこんな……」


 クソクは言葉もないらしい。

 扉を開けてから口を開けたまま入り口で突っ立っている。


 だが、無理もないことだろう。冒険者をやっていたとしても、こんな扱いを受けたことは今までなかったのだろうからな。

 勇者でもなければわざわざ誰かからご馳走をしてもらえる機会なんてそうそうないだろう。


「これ、俺のっスか?」

「他にあるか?」

「いいんスカ? 俺にこんな豪華な料理を食わせて。ここにある料理だけで一生分のお金がかかるんじゃ……」

「うーん。いいのか? パトラ」


 部屋まで来ているお暇な魔王様に確認すると、パトラは大きく頷いた。


「そりゃもちろん。人間のオトモダチは大歓迎だよ!」

「ありがとうございます! 俺、お二人に一生ついていきます」

「言い過ぎだな」

「それくらいの気持ちってことっスよ。こんな扱い王様もしてくれませんでしたもん」

「ふむ。それじゃあその王様とやらについて、それからここに来た理由など、洗いざらい話してもらおうか」

「もちろんっス!」


 クソクからは計画通り話を聞いた。

 今のバルラミア王国の状況について、勇者バドン一行の国としての扱いについて、そして、俺の知られ方について。

 どれも少し考えればわかる状況だが、俺の知っている情報と照らし合わせてみても、王国としては俺の現状や勇者の行方や失態について他国に知られたくないということのようだった。

 だからこそ諸々の問題がバレる恐れのある魔王や魔王城を滅ぼしたいということのようだ


 それからクソクは王様からの依頼についても素直に話してくれた。

 やはり、直接は俺のことを狙うような指令ではなかったが、それにしてもやろうとしていることは同じだろう。


 話し終えると目もくれず霜の降った肉。脂の乗った魚。どれも本当にうまそうにかぶりつき、次から次へと口へ放り込んでいた。




「採れたての野菜。美味しそうに食べてくれてよかったね」

「だな」

「カイセイのおかげで食事が美味しくて本当に助かってるよ」

「それはよか……いや違う! 美味そうだったがそうじゃあない」

「え? ご飯ダメ?」

「そうじゃなくてだな」


 咳払いしてから俺はパトラを見た。


「本題は俺たちを俺のいた古巣が狙っているってことの方だ」

「ああ。そんなこと聞いてたね。それで不問にしてあげたんだ」

「そうだよ。これならいいだろ?」

「私はそもそも罰しろなんて言ってないけど?」


 なんだか生易しいと言われている気がするが、どんなやつだろうと今は情報収集。そして、寝返らせた方が有用だろうと考えた訳だ。

「これは情報収集のためだ」


「そんなところがカイセイはいいと思うけどね。情報収集は大事だしね」

「いいんだよ。俺のことは」

「うーん。でも、少し悲しいけど、次からは人を入れないようにすればいいんじゃない? 入ってこれないでしょ? 他のところからは」

「壁ならそうだな。そもそも人かどうかを見分けられるのかだが」


 今は壁以前の部分だ。


「入る方法は何も俺の壁を壊すことだけじゃない」

「え、どうやって?」

「外にいる魔物に危害が加えられたらどうする? 魔王パトラとして、そんな状況にどう対処する?」

「それは、中に入れるべきじゃないし、万が一にもここに住むみんなに被害が出たら嫌だから、見捨てるべきなんだろうけど……」

「正直に言ってくれ。どうしたいか。俺はパトラの部下なんだ。その命令を受けよう」


 俺の言葉を聞いて、パトラは目を伏せた。

 しばらく視線をさまよわせてから、パトラは俺の目をまっすぐ見つめてきた。


「助けたい。だから受け入れようって頼んだんだし」

「じゃあ、決まりだな」

「でも、いいの?」

「ああ。先にしかけてきたのは向こうだ。今の仲間はパトラたちだからな」

「ありがとう!」




「あ、そういや俺はただの下働きなんでしらねっスけど、俺が帰らないと実力がものすごいのとか送り込んでくるんじゃないっスかね?」

「「……」」

「俺、まずいこと言っちゃいました? でも、そういうのに対処する作戦会議だったんスよね。俺も見た目化かす必要があれば力貸しますから」


 クソクの言う通りかもしれない。

 少ししてからってのを考えていたが、意味わからんやつは意味わからんことする。

 もしかして、すぐやってくることもあり得る?

新作を書きました。


「家族を殺され、毒を盛られたTS幼女は、スキル『デスゲーム』で復讐する」

https://ncode.syosetu.com/n2678in/


よろしくお願いします。

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