2、賢い奴隷と鈍い軍師
異世界人の召喚が行われているそうだ。
その間、私達奴隷は簡単な訓練。
口の聞き方や礼儀作法など、奴隷によって教育水準がバラバラだったからだ。
私達は綺麗な服を与えられた。
今まで着た事が無い様な高そうな服。
それから……
実際に異世界人達と顔合わせ。
異世界人。
どんなに変わった人達かと思っていました
ですが……
思ったよりもマトモな、と言うよりもマトモすぎる人達だった。
ていうか……異世界人達。
私達よりも、よほど礼儀正しい。
全体的に知的だた。
どちらかと言うと私達よりも軍師様と似た人種と言うか
そして大半が私達と同年代だた。
子供と大人の中間みたいな年齢が多かった
だから簡単に私達と馴染み仲良くなれる。
それに……異世界人。
ほとんど奴隷にも差別などしなかった。
むしろ好意的な視線すらむけられる。
私達奴隷は視線を向けられる事には慣れていて敏感。
他人から値踏みされるのになれている。
だから大体の相手が、私達にどの様な感情を持っているかなど、お見通し。
そんな私の感覚だと、
異世界人達は奴隷身分に対しての差別など全く無頓着。
異世界人は男女とも私達の外見に対しては強い関心を向けている。
そのくせ奥手。
たぶん恋愛経験が極端に少ないのだろう。
奴隷達は次々と異世界人達と仲良くなっていった。
でも……
私は、なかなか異世界人に馴染め無い。
私は異世界人よりも軍師と仲良し。
その軍師は私にも
「貴方も他の奴隷の様に、異世界人と親睦を深めてはどうですか?」
と水を向けてくる。
でも……
(なぜなぜなぜ?
なぜ
わかってくれないの?
私は確かに可愛いかも知れないけれど、
誰かの機嫌をとれるようには出来ていないの。
そんな私に異世界人の機嫌をとれとか
接待しろとか
友達になれ?
恋人になれ、とか馬鹿じゃないの?
大体、どおして私がそんな事をしなけりゃならないの?
私は……
ただ平和に生きていたいだけなのに。
どおして奴隷だからって理由で、
お茶してお菓子食べて、ペットの様に、だらけちゃいけないの?
頑張れる人は、生まれた時から頑張れるように出来てるの。
私は可愛いだけで、頑張れるようには出来ていないの。
ど〜して、それがわからないかなぁ?
この人、この国の軍師でしょ?
て事は頭がいいはずでしょ?
なのに、どおして私を不適格な場所で働かせようとするの?
ウチの国の軍師、頭悪いんじゃ無いの?
どうして私の気持ちをわかってくれないの? この軍師?)
と思った。
でも、口に出したらしかられそうだから黙っていた。
それに……
(この軍師は私にきっと惚れている。私を見る目でわかる。)
軍師の視線からはそんな感じがする。
正直な所、悪い気はしない。
でもでも私はあえて何も言わない。
沈黙は金。
言って損をする事は言わない。
それが賢い奴隷の処世術。




