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第二章 第一話 報告

眠たい体を起こして、今日も朝が来た。一週間前と比べて、居心地のいい自分の部屋のベッドで寝ているからか今日は気分よく起きることができる。カーテンを開けて、朝の光を浴びる。今日もいい天気だし、そろそろ、夏になりそうなほどに時間がたっている。来てからもう、2か月くらいたったのかな。いろんなことがあったけど、今日も一日頑張りましょうか。


 一度食堂に行き、朝ごはんを食べることにする。いつもの時間通りに行き、いつもご飯を作ってくれる優しそうなおばあちゃんに挨拶をしてご飯を受け取る。その辺で食べて、さっさと研究所に向かわなければならないなと思いながらご飯をかきこんでいたところ。目の前に座る人に目を吸い込まれた。


 「ちょっと隣いいかな?」


 ご飯から目を上げて、そちらを見るとラニウリさんがご飯のプレートを持ちながらこちらに来てくれた。おそらく、ノード関連のお話なのだろうか。ちょっと申し訳なさそうにしながらも椅子に座ってご飯を食べ始めた。


 「ラニウリさん、もしかして、今日は検査の日ですか?」


 食べているご飯を飲み込んでからラニウリさんはしゃべり始める。詰まったかと思ったが私の思い違いだったっぽい。


 「違うっよ。今日はねえ、君に用が会ってきたんだよ。」


 「私に?」


 「そう」


 何かな、やらかしたことはまだないはず。それに、実験で大失敗を起こしたのはちょっと前に救国騎士団中に広まっているはずだから怒りに来るには遅すぎるし、ほんとに何が目的なのかがわからない。また、遠征か?


 「所長に呼ばれてさ。シアハちゃんを呼んでほしいって。」


 「そうなんですか!」


 ちょっと体を乗り出してしまう。周りが何事かと騒ぎを立てる前に、元の位置に戻るがそれほどに驚いていた。なんだか、ちょっと適当な人だなあと思いながら食べ終わったご飯をかたずけようとして立ち上がる。ラニウリさんは立ち上がった私に気にすることなくご飯を食べているように見えた。


 とりあえず、詳しい話を聞きたいからさっきまで座っていた席に戻ろうとするが、なぜか置手紙だけで不思議過ぎた。まあ、誰が置いたかはわかりきっていることなのだが、きっとラニウリさんが置いていったのだろう。自由過ぎないと思いながら、中身を空けてみる。


 ”午後くらいに医療棟に来てほしいな”


 簡潔に書いてあったその手紙には、午後からと書いてあった。あと、呼ばれているから早めに研究所にいかないとなあと思う。


 そして、前より少しだけ活気が落ちたような救国騎士団の実地を歩いていく、それも仕方がない。こないだまでお通夜かと思うほどに落ち込んでいた人がいたくらいだ。私と同じ気持ちで、絶望に打ちひしがれていた人たちもいつしか自分のことをするしかなくなり、ちゃんと働いている人が多い。そうじゃないとたくさんの人が死んでしまうかもしれないからね。


 そんなこと考えながらいつもの研究所につき、今にも壊れそうな扉を開けて、中に入る。中では、おかしな実験をしている人もいれば、地面に突っ伏して寝ている人もいる。割と、地面で寝る人が多いのが理解に苦しむのだが、一日だけ、私もそうなりそうになったのだが、どこからともなく表れたルスベリー先輩によって気づいたら自分のベッドで寝ていたとかそんな日もあった。


 所長のところにまず行こうと思った。今日のことが何についてなのかを先に把握しておきたかったからだ。まさか、またあの古代都市に行くつもりなのか。まだ、結界の問題については根本的な解決には至っていない。だから、今日の議題はそれについてだと思っていた。


 階段を上り、所長室の扉に手をかける。


 「あ、シアハせんぱーい」


 後ろから声を掛けられて一瞬中に入るかを迷ってしまう。もう、ドアノブに手をかけて入ろうとしているときにだ。なんてタイミングが悪いんだろうと思ったのだが、声の主的に圧倒的にわざとだろう。私は一度無視をして中に入る。


 「失礼します。」


 所長は朝からコーヒー片手に新聞を読んでいた。あの新聞には何かいい情報でも乗っているのだろうか。ろくなことをかいていないとかなんとか。とにかくいいうわさは聞かないのだが、まあ本人にしかわからない何かでもあるのだろう。気にすることなく、所長は持っていた新聞をどこかに投げる。ぼろくそ言ってはいたが、そんな扱なんだと思ってしまう。


 「すまないね、ちょっと休憩していたところなんだ。」


 「えと、それはすいませんでした。新聞、あれでいいんですか?」


 私がそう尋ねると、少し、苦笑いしながらこっちを見て話し始める。


 「ああ、あれかい。まあ雰囲気づくりってやつかな。あまり内容は入ってこないがいつものルーティンみたいな感じだよ。」


 「なるほどそういうことでしたか。」


 いつもやっていることなら準備としてはちょうどいいんだろう。あまり深く聞かないほうがいいのだろう。本題に入ろうとする。そうしているとちょっかいをかけてきた人が追い付いてきたのかドアをノックして入ってきた。長い黒髪を垂らしながら入ってきたのはプロテアさんだった。あの後、先輩呼びされて割と付きまとわれているが、大体用があってとか、研究の話でとかで馬鹿にしているようには見えなかった。


 「失礼しまーす。あ、シアハ先輩。無視はひどいっすよ。」


 「だって、所長室のドアを開けようとするときに話されたら止まれないって」


 「いたらしゃべるに決まっているじゃないすっか」


 私よりも大人びていて、白衣を着ているお姉さんみたいな人なのに口調と行動が合っていなくてなんだか変な感じがするよ。彼女は多分そんなことを気にしていないように思える。自由奔放な彼女に振り回せられながら話し始める。


 「まあ、私は気にしていないから話をさせてくれたまえ」


 そういって、話をし始める。

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