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Ultimate Wars ー 才能なしの人生だった俺、宇宙の危機に人類の切り札として無双するー  作者: hanaXIII


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第八十七話 スターサイド7のラボ

無数の飛行車が飛び交い、目も眩むようなネオンと巨大ホログラムに彩られたセブンスターの超近代都市。

ユウたちを乗せた宇宙船は、都市のランドマークたる巨大な塔の屋上ポートへと滑り込む。

アリスの古巣であり、宇宙船を完全に修復・改良できる唯一の希望――野球ドーム数十個分もの規模を誇る超巨大研究施設「スターサイド7のラボ」がいよいよその全貌を現す。

未知のテクノロジーと新たな出会いに胸を躍らせる一同だったが、ラボの心臓部へと足を踏み入れたその瞬間、ユウたちの近未来デバイスが突如として不穏な警告音を鳴り響かせた――!

宇宙船は巨大な塔の屋上にある、宇宙船ポートの上空へと到着した。

上空から見下ろすと、塔の目の前にはさらに巨大な建造物がそびえ立っている。野球ドームで言えば何十個分にもなろうかという圧倒的な大きさだ。

宇宙船はポートへと滑らかに着陸する。そのポートの広さだけでも、宇宙船が何十機も同時に駐機できるほどの広大さだった。

ラムは、指定された区画へと的確に船を停める。

「さあ、着いたわ。降りましょう。」

四人は宇宙船から伸びる光のゲートを渡り、地へと降り立つ。すると、彼らの足元の移動サークルが眩しく発光した。

「ラボには報告済みです。サークルへお乗りください。」

ラムの指示に従い、四人はサークルで移動を開始する。前方に目をやると、地面に突如として大きな穴が開いた。サークルはその中へと滑り込み、塔の内部へ深く進んでいく。

ほぼ垂直に降下していく中、周囲を見渡すと、透明なガラス越しに多数の研究員たちと、稼働する工学系の精密機械が慌ただしく動いているのが見えた。

塔の一階まで降り立つと、今度は一度塔の外へ出て、目の前にそびえるあの巨大な建物へと移動する。

中に入ると、一人の白衣を着た人物が静かに佇んでいた。

「はじめまして。私はジョウ、ここの責任者だ。久しぶりだな、S。」

「お久しぶりです、ジョウ博士。ラムからの通信の通り、この宇宙船を改良してほしいの。」

「ああ、任せたまえ。アリスと、もう一人私と共に宇宙船を見ると言ったかな。」

「リスタといいます。よ、よろしくお願いします!」

「ほう、君が宇宙船のラボの担当か。ふむ……その若さ……かなり優秀な人材を引き入れたな、Sよ?」

アリスは親愛を込めてニコリと笑う。

「ええ、リスタは最高の研究員です。」

(Sが笑った……あんな顔は初めて見たな。実に興味深い。)

ジョウ博士はアリスの確かな変化を感じ取り、内心で感心する。

「お、俺はユウです!」

「わたしはシャクと申します。」

「おお、聞いておるぞ。ユウはUltimate遺伝子の覚醒者、シャクはクリプタの姫君と。トウ博士は無事に帰られたかな?」

シャクは、トウがクリプタへ帰還するまでの経緯をかいつまんで説明した。

「なんと!? ダークナイトが? それは運が良かったのう。まあ、無事で何よりだ。……して、ユウよ。まだフォースの扱いは不完全なようだな。」

ジョウ博士のメガネのレンズが、まるでモニターのように青白く明滅する。

「そうんです。なぜわかったのですか?」

「このメガネはな、あらゆるものを探知できる仕組みになっていてな……フォースの測定も可能なんだ。そこのリスタとシャクは数値がほぼゼロだが、お前さんは数値が上下して激しく乱れておる。だから一目でわかったんだよ。」

「そんな便利な機械があるんですね。では、もしこの建物にフォースの優れた者が侵入したら、それもすぐにわかるということですか?」

「その通りだ。これがあれば、わざわざ自身のフォースで探知せんでもある程度は周囲を探れる。便利だから付けておけ。」

そう言って、ジョウ博士から予備のメガネを手渡される。

「あ、でも俺、すでに通信用イヤホンも付けてるなあ、どうしよう。」

「お任せください。」

ユウに同期しているラムのコピーが即座に応答すると、イヤホンの形状が少しだけ変形した。引いてメガネのフレームと一体化し、見事にユウの耳へとフィットする。

「すごい、ラム! こんなこともできるのか?」

「ユウ様がどんな追加アイテムを装着されるか分かりませんので、あらかじめ拡張性を想定して設計されております。」

「さあ、立ち話もなんだ。中へ移動しよう。」

再び移動サークルに乗り、ラボのさらに深部へと入っていく。

内部は、まるで巨大なショッピングモールのように、いくつもの部屋や通路が何重にも立体的に交差しており、それこそ近未来映画の世界に飛び込んだかのようだった。そのとてつもなく広い空間を案内されて進む。

すると、扉のない壁の一部に突如として空間が形成され、そこから先ほど乗ってきた宇宙船が自動で運び込まれてきた。

「ここが、君たち専用の宇宙船改良ドックとなる。この場所は特に防御が厳重であり、外からは基本的に誰も入れない。アクセスできるのは識別コードを持つ者のみだ。君たちはここに来た時点ですでに識別の範囲内に登録したから、いつでも自由に出入りして構わんよ。ドック内には、生活に必要なすべての施設が備わっている。」

そう言って、さらに別の部屋へと移動する。そこからは巨大なスクリーン越しに宇宙船ドックの様子が一望できるようになっており、ドックを囲むようにして様々な研究室や居住部屋へと繋がっていた。

「そうか! この建物は、宇宙船の改良を中心に据えた、一つの『都市』のようになっているということですね!」

「簡単に言えばそういうことだな。このようにドックは複数存在し、注文を受けたらその顧客의 プライベートを完全に確保する仕組みになっている。これは顧客同士の不要なトラブルを避ける目的、または個人情報や機密事項の保守の目的にもなっているのだ。だから、表向きは『中立』として仕事をしている。というわけだね。」

「表向きは……?」

リスタが少し引っかかったように質問した。

「おお、リスタ。すまない、説明が遅くなったね。まずはこれを着たまえ。」

ジョウ博士は、ラボ専用の白い上着を手渡す。

「それを着なさい。君も立派なラボメンバーの一員として、ここでしばらく過ごしてもらうからね。……さて、先ほどの質問だが、『表向き』というのはあくまで仕事上のスタンスということだ。我々は元を正せば地球の民。だが、その事実は決して公にされてはならない。素性を隠し、密かに情報を集め、身の危険が無いかを常に警戒している。だからこそ、表向きは平等にビジネスをしていれば、様々な顧客が付き、勝手に宇宙中の情報が集まってくるというわけだ。シンプルだが、この広い宇宙で生き延びるには、ある程度の地位と、信頼、指定他者に守られるべき根拠が必要なのだよ。」

「そうだったんですね。……あの、博士、これ、わたしにはすごく大きいです。」

リスタが渡された白衣の裾を持ち上げながら困り顔になる。

「ん? ああ、悪かった、説明不足だったね。その胸元のボタンを押してみるんだ。ハンド操作用のホログラムが現れるから、そこでダイヤルを調整するんだよ。」

シュワン! ブォン!

リスタがボタンを押すと、目の前に鮮やかなホログラムの操作パネルが現れた。そのダイヤルを指先で回すと、白衣の繊維が縮み、みるみるサイズが小さくなっていく。

「わ! すごい! 長さはこれくらいで……あ、でも……。」

リスタは自分の胸元を見つめながら、少し恥ずかせそうに頬を染めた。

「ん? ああ、悪かった、また説明不足だったね。その画面を横にスクロールすると、今度は細かい部位の体型まで個別に調整できる。困っている問題はそこだね?」

「あ、はい! ありがとうございます!」

リスタは指示通りにホログラムを操作し、胸元のサイズ感をぴったりに調整した。

「うん! これで凄く着やすくなりました! ありがとうございます、ジョウ博士!」

「君たちの種族のプロポーションについて、すっかり頭から抜けていたよ。また気になったら自由にサイズを変えたまえ。もっとも、トウ博士の時は完全に特注せねばサイズが無かったからな。もし君がここにいる間に彼女のように成長しても困らない設計だから、安心してくれ。」

「わ、わたしがトウ姫のようにですか!? が、頑張って大きくなります!」

(リスタ……な、何を頑張るんだ? スタイル的な意味か? まあ、突っ込まないでおこう……。)

ユウが心の中で苦笑いする。

「さあ、これからドック周辺の説明をして、中央エリアに行くぞ。みんな付いてきてくれ。……ん!?」

ピピピピ!!!

突如、ジョウ博士とユウが装着しているメガネから、激しい電子警告音が鳴り響いた。

「な、なんだこれ!? 画面に『ランクB』って出てるぞ!?」

「思ったよりも早かったな……! みんな、とりあえず部屋を移動する。早くサークルへ乗るんだ!」

ジョウ博士の顔から余裕が消え去る。

(ジョウ博士のこの慌てよう……いったい何が起きたんだ!?)


第八十七話 完

第八十七話をお読みいただきありがとうございました!

ついにスターサイド7の巨大ラボへと到着しましたね!ドーム数十個分という圧倒的なスケール感、そして自動でサイズ調整ができるホログラム付きの白衣など、近未来のテクノロジー描写が非常に魅力的でした。リスタの胸元サイズ調整のくだりでの、ちょっとウブで可愛いやり取りには思わず口元が緩んでしまいます。

しかし、ジョウ博士から語られた「地球の民としての素性を隠して宇宙で生き残る」というシリアスな背景、そしてラストの突如鳴り響いた「ランクB」の警告音……!一気に緊迫感が最高潮に達しました!

果たしてこの警告の正体は何なのか? ユウたちは無事にこの危機を切り抜けられるのか!?

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また、もう一つの世界で展開するVR人生リトライファンタジー**『Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜』(N0377LN)**も絶賛連載中です。宇宙の運命を背負う『Ultimate Wars』とあわせて、こちらのゲーム世界での興奮に満ちた大冒険もぜひお楽しみください!

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