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Ultimate Wars ー 才能なしの人生だった俺、宇宙の危機に人類の切り札として無双するー  作者: hanaXIII


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第八十四話 玉手箱の中身

トウ姫から手渡された、フォースの力でしか開かない謎の「玉手箱」。

星の外へと飛び出し、期待と緊張の中でユウたちがその箱を開けると、もくもくと立ち込める煙の向こうから驚愕の中身が姿を現す。

破天荒すぎるトウ姫のサプライズと、煙の向こうで目を覚ました人物の登場に、宇宙船内は大パニックに!

すれ違っていた4人の本心が宇宙の真ん中で重なる時、銀河を巡る旅路は最高の仲間と共に新たな局面を迎える――!

モクモク……。

煙がある程度なくなると、箱の中身が姿を現す。

「え、ええええええ!!」

三人は驚愕した。

「お、贈り物っていうから……」

「何かフェアリーリングにちなんだ、特別な何かなのかと……」

「きっと役に立つって……おいおい、トウ姫様……やることが破天荒すぎやしないか?」

パチ。

「ん……うーん……あ、あら? ここは……? な、なにかしら、この壁は……ん? 何か気配が……あ!!?」

なんと、そこにはシャクがいた。

どうやら眠っていたらしく、目が覚めて三人が覗き込んでいることに気がついたようだ。

「さ、三人とも、あの……わたしは、どうしてこんな箱の中に? いつのまにか眠って……そう……朝一番で姉さんに挨拶をして……して?……ああ、そのあとが思い出せない。」

シャクは困惑している様子だ。

「シャク、とりあえず出てきなよ。」

ユウが手を伸ばしてヒョイと引き上げる。その勢いで箱から飛び出すが、浮遊の力でフワリと着地した。

「そうか、ここは宇宙船……」

(シャク、もしかして状況が飲み込めたのかな? にしては冷静ねえ。)

(お、思ったより驚いてない……さすがはお姫様だー!)

(いや、なんか様子が変だ。シャクってもしかして天然なのか?)

「すみません、皆さん。姉が何やらわたしに悪戯(いたずら)をしたみたいですね。」

「や、やっぱりもう気がついたのか。さすがはシャクだ。」

「ええ、これは、あなたたちの旅立ちの手伝いをしてこいということでしょう。こんな回りくどいことをしなくても、出発前の手伝いには行こうと思ってたのに……。そうだ、今からわたしにお手伝いできることはありますか? 星を出る前に、お土産も渡そうと思っていたのです。」

「大丈夫よ、シャク。旅立つ準備はもうすべて終わったの。」

「そ、そうですか。では、わたしのお土産を持ってきますね。ハッチはどちらでしょうか?」

アリスはユウとリスタに目配せをした後、移動サークルでシャクを連れ出した。

着いたのは操縦ルーム。

シャクは目を見開き、やっと自分の状況に気がついた。

「え!? う、宇宙!? こ、このスクリーンは何かの映像……ではなさそうですね。確かに、周囲のフォースを感じ取りにくいなとは思ったのですが……。ということは、姉さんはわざとわたしを……」

三人はニコリと笑う。

「と、いうわけで、よろしくね、シャク!」

リスタはシャクに抱きついた。

「いや、でも、わたしは自分のルーツを……。皆さんには使命があり、わたしがいたら邪魔に……」

「いや、それは俺たちの方が気にしてたんだ。ここに乗ってるということは、俺たちの旅にも付き合わせることになるから……」

「次はセブンスターだから、もしシャクにもプランがあるなら、そこで宇宙船を一緒に手配しましょう?」

「い、いえいえ、それこそ逆です! わたしはむしろ、皆さんと一緒に旅に出たかったのです……。だけど、自分のルーツも知りたいという欲求も出てきたので、流石にそんな気持ちでユウたちの使命ある旅に便乗するわけにはいかないと……」

三人は顔を見合わせた。

「シャク、俺たちは、シャクのしたいことも全然迷惑じゃないよ? だって、友達じゃないか! みんなそれぞれしたいことも違うし、全然いいと俺は思う。」

「わたしも同感。むしろ、わたしたちはシャクを誘いたいって、三人で話してたんだから!」

「でも、自分のルーツを探しに行くって決めてたみたいだから、誘うのは悪いかなって……」

しかし、三人はニコニコして目を合わせている。

「みんな……わたしを受け入れてくれるのですか?」

「当たり前だよ! シャクが嫌じゃなければ、俺たちと一緒に行こうよ!」

シャクの目から涙が溢れていた。

「ありがとう、みんな。わたしは初めてできた友達、仲間と離れるのが辛かった……。とても悩みました。でも、こうしてまたみんなと会えて、一緒に旅ができるなんて、本当に言葉になりません。」

『おう、シャクよ。そろそろ起きたかのう?』

皆がトウのテレパシーを受け取る。

「わ、わたしにもわかる!?」

アリスにも届いていた。

『当たり前じゃ! この数日で色々試したわい! さすが妾じゃ! どうじゃ? 最高の贈り物じゃろう?』

『姉さん! これはユウたちに失礼よ!? こんな強引なやり方して!』

『おお怖い! 普段は丁寧な口調なのに、テレパシーではフランクじゃからのう、お前は。お前は人に気を使いすぎるんじゃ。じゃから強引にユウたちの船に乗せた。ユウ! 返品はできんからのう?』

『いえ、むしろありがとうございます。俺たち、シャクと一緒に旅をしたかったんです。もしかして、それをフォースで見抜いてたんですか?』

『ん? いや、妾の独断じゃ、カッカッカッ!!』

三人はずっこける。

『だけど、結果的にみんなの理想が叶ったということよね? さすがはトウ姫様!』

『そうじゃそうじゃ〜、リスタは可愛いのう〜。皆よ、シャクは世間知らずでおっちょこちょいじゃ。どうか、妹をよろしく頼む。』

『もちろんです! 宇宙に関しては俺の方が世間知らずなので、むしろシャクに頼ります!』

『これから、お前たちの前には強大な敵がやってくるかもしれん……。心して旅するんじゃ。ユウ、そして皆の者。元気で、しっかりやるんじゃぞ?』

そう言って、トウのテレパシーは途切れた。

「あ、あらためまして、皆様。どうかよろしくお願いします。」

「こちらこそ! ようこそ、シャクー!」

そう言って、アリスとリスタはシャクに抱きついたのだった。

(く! やっぱり羨ましい! 我慢だー!)


第八十四話 完

第八十四話をお読みいただきありがとうございました!

トウ姫の強引かつ愛に満ちた「玉手箱サプライズ」によって、シャクが正式にユウたちの旅の仲間に加わりました!「ハッチはどちらでしょうか?」と天然を炸裂させるシャクの姿には和まされましたが、4人の「本当は一緒にいたい」という本心が結ばれた瞬間は最高の感動でしたね。そしてラストのユウの、美女三人に抱きつかれる光景への男としての葛藤(笑)。

頼もしい仲間が加わり、宇宙船はいよいよ強大な敵が待ち受けるセブンスターへと加速します!

シャクの加入でさらに賑やかになった4人の旅を応援したい!という方は、ぜひブックマークや評価、感想コメントをお願いいたします!皆様の応援が、次の星での無双劇を描く大きな原動力になります。

現在開催中のコンテストにも参加しております。熱い応援の一票をよろしくお願いいたします!

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