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Ultimate Wars ー 才能なしの人生だった俺、宇宙の危機で人類の切り札になる ー  作者: hanaXIII


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第四十九話 惑星ネビル

フェアリーリング編、ついに銀河規模の話へ。


新たな惑星、

新たな勢力、

そして「最悪」を回避できる可能性。


今回は情報量多めですが、

物語の“芯”が見えてくる回です。


どうぞ、最後までお付き合いください。

「では、彼らの正体について、説明します。

彼らは"惑星ネビル"という星のものです。

資源を求めて星々を回り、環境が良さそうなら、自分たちの住みやすい星へテラフォーミングする。」

(え?!なんか、似たような惑星の名前……なんだっけ……これ、都市伝説で言われてなかったっけ?)


「ユウ…あなたのいた星は、はるか昔に彼らが関与していたと聞いたことはありませんか?

誰も確認はできていませんが、地球人の祖は、彼らの可能性もあるようです。」


「なんか、ちらっと博士が言ってたなあ……もうとっくに解決したって……もしかして彼らはその仲間…?」


「可能性はあります。少なくとも、種族はほぼ類似。気性や目的も類似点は多いです。」


そのほかにも、フォースエネルギーの独占、星の制圧と売買、人体実験、奴隷化など、彼らについてシャク姫から話を聞いた。


そして、シャク姫から重要なことを聞かされる。

「なぜ、彼らがここを見つけることができたのか。それは、今彼らの基地内部に、かつてこの星を出て行ったものが捉えられているからです。」


「シャク姫、なぜ、クリプタ星の民が向こうの中にいるとわかったのですか?

それも、超感覚の要素なの?」

アリスは情報を整理しながら質問する。


「それは……はい。確かに超感覚です。

この星にいる人へテレパシーを送ることは出来ます。また、テレパシーを受け取ることも出来ます。」


「つまり、向こうからテレパシーが送られてきた。ということですね?」

ユウは答える。

また、シャク姫の顔が、ほんのり赤くなる。


「そう……そして、テレパシーを送ってきたのは、わたしの姉です。」


「え?!お姉さん?じゃあ、お姉さんもこの星を出ていっていたの?」

リスタは心配そうに問いかける。


「ええ……1stとともに、出て行きました。しかし、1stは何も悪くありません。

姉は、研究の協力を終え、こちらに帰っている最中でした。

しかし、そこに彼らが現れて、捕まったのです。」


「シャク姫の姉君ということは、もちろん超感覚をお持ちだと思いますが、それでも捕まったのですか?」

アリスは真剣な顔で問いかける。相手の科学力を分析しないといけないからだ。それによって、こちらの戦力、そして戦略を考えなければならない。


「いえ、ネビル星人ではなく、"ダークナイト"に捕まったのです。」


「だ、ダークナイト?!

な、なんですか、それは?」

アリスと、リスタは顔を青くする。

この銀河で知らないものはいないほどの存在だからだ。

リスタも文献とラボのデータで知っていたらしい。

「ダークナイト……まさに、今1stが動き出したのも、彼らが本格的に銀河を制圧しようと動き出したから……だから、わたしは地球に派遣された……」


ユウはさっぱりわからなかった。

そのダークナイトが何なのかも。

話の流れで、銀河を支配しようと企んでいることだけは理解した。しかし、その強さはユウにはピンとこない。


「姉の超感覚はわたしと同等。ですが、ダークナイトの前では無力でした。宇宙船の修理のため立ち寄った、セブンスターの一角で捕まったのです。

彼らも、たまたま宇宙船を強化しにやってきていたみたいです。」


3人は言葉を失う。


「それって、もし、ネビル星人たちに勝てたとしても、ダークナイトたちがこの星にやってくる可能性があるってこと?

それってまずいんじゃ……だって、行き先には、ログが残るって言ってなかった?

そうだろ?ラム?」


「ええ、その通りです。

彼らがすでにログを発信していれば、もうクリプタはダークナイトの手に落ちているようなもの。

やってくるのも時間の問題です。」


3人は言葉を失った。


(だ、だから1stは、撤退命令を出していたのか。なのに俺は、正義感で……いや、それを知っていても、どのみちこうなったかもしれない。今この人たちを見放せないよ!)



「それについては姉からテレパシーが届いてます。

どうやら、捕まったとは言っても、姉の行動のせいだったのです。

姉は……生まれた時から神姫になるべくして育てられたため、気位が高い。その振る舞いを他の星でもしてしまい、ダークナイトに返り討ちにあったというわけです。

その経緯を聞くと、姉は、常に周りに舐められないように、フォースを発していた。

ダークナイトはそれを察知して、忠告をしにきたと。

"そのフォースの覇気は、気づかれると身が危険です。どこかの姫君なのはフォースでわかります。ですが、どうかお収めください"と。

なのに、忠告を無視して反発したのです。

どうやら、他のダークナイトに気が付かれることを懸念したそのダークナイトが、すぐに姉を無力化し、近くにいたネビル星人に、星に送り届けるように依頼した。

という流れです。」


「…………お、俺のイメージと、全然合わないです。どこか、良い人にも聞こえますが……」


「ええ……ダークナイトのほとんどは、元々ホーリーナイトと呼ばれていました。ホーリーナイトは"銀河の安定を望む者"として銀河に今も君臨しています。

その中から、闇に落ちた者、呑まれた者をダークナイトと分類されています。

皆の性格が支配的なわけではなく、あくまで銀河を統治することが目的。なので、姉はたまたま無駄な争いを好まないダークナイトに遭遇したのでしょう……。ですが、預けられた相手が悪かった……。元々、星を開拓しながら利を得る種族の彼らにとっては、こんな美味しい話はなかったのです。」


「ダークナイトには目をつけられず、他の星の開拓に繋がったということですね?」


リスタはずっと黙っていた。

話が壮大過ぎて、ついていくのが精一杯だった。

それはユウも同じだった。

ユウのいた地球では、地球外のことはすべて都市伝説の範疇であり、人生そのものに関与せず一生を終えるのが常識だったからだ。


その点では、ラボなどの存在があったニューラの方が、免疫はあるだろう。

だが、ここでユウが口を開く。


「でも……良かった……そう思いませんか?」

アリスもユウを見て頷く。

状況整理をしながら、アリスの青ざめた表情は、希望に満ちていた。


「ユウ、わたしにわかるように、説明をお願いします。」

シャク姫が頭を下げる。

ユウは慌てて、シャク姫に顔を上げるように伝える。


「俺は……この通り無知です。ですが、シンプルに考えて、最悪の線は消えました。そうだよね、アリス?」

「ええ、その通り。

ダークナイトからの追跡が無いのなら、全面戦争は避けられる。そして、この星の中だけで解決できる。外敵の可能性が限りなくゼロになったということね。」


「うん、そう思ったんです。

だから、ネビル星人の元からお姉さんを助け出して、更に、制圧すればいい。そして、テラフォーミングをやめさせる。

物騒な言い方だけど、そういうことだよね?」


「その通り。

シャク姫。確かにこの星の民と、ラボの力では、戦争になれば被害が大きくなる。

ですが、わたしたちならば、被害を最小限にできるかもしれません。

どうでしょうか?

わたしたちとともに、戦ってはくれないでしょうか?」


「………本当に、良いのですか?あなた方の命が危ういかもしれないのですよ?

せっかく見つかった希望の光を、危険に晒すなんて……1stやラボの方々に、なんといえば良いのかー……」


シャク姫は、宇宙全体のことを願っていた。

この星の未来と、銀河の未来を天秤にかけた時、切り札となるユウを危険に晒すのか、確実に外へ逃すのか、シャク姫の中では答えは出ていた。

しかし、その本人たちからの申し出を受けて、心が揺らぐのであった。


「………あなた方に、わたしの考えをお伝えします……」


果たして、神姫シャク姫の決断と、この星の未来はどうなるのか。


第四十九話  完



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