喜びの絶頂
地図を見たところで町まで辿り着けるかは能力次第だろう。そう考えた高山超新星は、地図より先にステータス測定のボタンを押した。
すると端末とは別にもうひとつウィンドウが開く。
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名 前:高山超新星
年 齢:48
ジョブ:雜?カ?ゥカ讌オ螳?ョ咎利螢ォ Lv:1
生命力:9999 攻撃力:9999 防御力:9999 速 度:9999
魔力量:9999 魔攻力:9999 魔防力:9999 技 巧:9999
所有Aスキル:宇宙跳躍、宇宙眼、大爆発拳
所有Pスキル:状態異常無効(眠り、毒、暗闇、沈黙、マヒ、混乱、石化、老化、狂戦士、鈍足、時間停止、こびと、カエル、ゾンビ)
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「はは……ははは……はははははははははッ!」
圧倒的なステータスに思わず笑いがこぼれる。これなら問題なく生活できる。いや、それどころかこの世界の頂点に立つことすら約束されたようなものだ。
そう思いかけたが、高山超新星は気を引き締めた。画面がそう表示しているだけで、検証したわけではない。しかも色々とおかしいところもある。
「ジョブの欄が文字化けしてるな。ステータスも小惑星が無茶を言ったせいでもあるが、実数値は完ストをさらに100倍が正しいはず」
そもそも小学校一年生の無茶ぶり。数値はともかく、文字化けは怖い。名前やスキル名は正常なだけに余計に不気味だ。
「所有スキルは……AにP……ああ、能動発動と常時発動か。こっちは小惑星と一緒に考えた通りだな。……だが全状態異常無効と設定したのに、LF5に存在するものだけになってるのは、他の状態異常にはかかるってことか。注意が必要だな。つーかカエルってなんだよ……」
状態異常にも引っかかるところはあるが、それ以上に気になるのは完全オリジナル設定の3つのスキル。確かに設定した記憶はあるが、どういうものだったか必死に思い出す。
「たしか、『みやぶる』の上位互換と設定したはず。機械ではバグっても、コイツを自分に使えば違って見える……か? なら――宇宙眼ッ!」
スキルの使い方は分からないが、とりあえず右手に向かって叫んだ。すると新しいウィンドウが開くのではなく、まるで文字の書かれた眼鏡のレンズを通す様に、目と手の間に数値が浮かんだ。
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名 前:高山超新星
年 齢:48
ジョブ:超超究極宇宙闘士 Lv:1
生命力:999900 攻撃力:999900 防御力:999900 速 度:999900
魔力量:999900 魔攻力:999900 魔防力:999900 技 巧:999900
所有Aスキル:宇宙跳躍、宇宙眼、大爆発拳
所有Pスキル:状態異常無効(眠り、毒、暗闇、沈黙、マヒ、混乱、石化、老化、狂戦士、鈍足、時間停止、こびと、カエル、ゾンビ)
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そこに書かれていたのは、まさに彼が望んでいた数値。テンションが上がったのか、笑い声が部屋中に響き渡る。
「くくく……はははは……はははははははははは!!! 最強!! 間違いない! オレは最強だ!! 最高の異世界転生じゃないか!!!! それによく見れば、老化無効!? さすがはペンタゴンソフト、神ゲーしか作らないな。はははははははははは!!!」
LF5の状態異常だけが適用されているせいで穴はあるが、それ以上に老化という稀な状態異常までカバーしているのは僥倖。内部処理的には「レベル半減」効果の魔法を「老化」と表現しただけだが、彼は制作会社に感謝した。
そして何より、宇宙眼の効果が設定通りだった以上、こちらにも期待できる。
「表示されているスキル名を凝視すると、しっかり効果が表示されるんだな」
【宇宙跳躍】――宇宙を股にかける闘士が持つワープスキル。時空さえも越える。
これこそ高山超新星が最も欲しかったスキル。これさえあれば、今のステータスのまま日本に戻り、社会に復讐できる。
「まあ、ワープなんてもん検証を重ねる必要があるだろうが、待ってろよクソ野郎ども。オレがその検証を終えた時、その時こそオレにしてきた仕打ちを100倍にして返す、復讐劇の幕開けだ!! ははははははははは!」
「強制契約!」
「ははははは―――は?」
その時、浮かれきった高山超新星の後ろから少女の声が響いた。
絶対に誰もいなかったはずだと思いながら振り返ると、少し上の位置――彼が転生してきた祭壇が淡い光を放ち、その中に少女が立っていた。
(今なんて言った……? ていむ……テイム!?)
ガシャーンという凄まじい金属音が響く。同時に、高山超新星の太い首に金属の首輪がかけられた。




