復讐の旗揚げ 5
「先ずはマランへ行って一発砲撃破壊旅ねvv」
「リリア様、もう少し落ち落ち着きましょう」
「落ち着いているわよ」
「ではなくて、破壊魔法で破壊しまくるというのではなく事態を見極めた方が良いと思いますけど」
「んー、でもね」
そう言って、羽を広げて飛ぼうとした瞬間に風の音に紛れて数人の声が響いてきた。
「人の声!」
「そのようですね。しかしマランへひとっとびでは?」
「マランへは行くけれど旅人に話を聞いた方がいいでしょ!」
「確かにそうですね」
私は足を踏み出して声の方へ行き、幾人かの兵士と兵士が戦っているのを見つめた。
こんな砂漠の真ん中で戦争って……どこの国とどこの国がやっているんだろう。
そう思って目を細めて目を見開いた。
「あれは」
「ん?」
私はカッと目を光らせた。
忘れるモノか!
「やつら……エルドスの兵じゃねぇか!!」
「リリア様……お言葉が」
「ここであったが100年目! やってやるわよ!!」
坊主憎けりゃ袈裟まで憎い!! というか、奴等も同罪よ!! 知ってて守りがいなかったんですもの! くそぉ!!
私は羽を広げて砂を滑るように剣を振り上げたエルドスの兵の手を掴んだ。
「きさま! 何者だ!!」
「私は私よ!! お前達エルドスの兵でしょ! 覚悟なさい!!」
「余計なところに入ってきたお前達こそ覚悟しろ!!」
兵士は剣を振り上げて下ろしてきた。
煌めく刃が走り、私は避けると細身の剣を抜いて横へと薙ぎった。
「言っておくけど、私より先に剣を振るってくるなんて万死に値するわ!!」
カイルも他の兵に剣を振り下ろされたもののそれを避けて両手に剣を構えると音もたてずに切り、あっという間に数名の兵士が倒れ落ちた。
意外とやるな、カイル。
私も兵士を二人やっつけて膝をつきながら私たちを見ている壮年男性と若い青年と彼らを守るように剣を構える兵士たちを見た。
エルドスの国のモノではない。
壮年男性は兵士たちを手で制止すると立ち上がり頭を下げた。
意外と礼儀正しい。
「旅のモノよ。危ないところを助かった」
「いえいえ、闘っているのがみえただけなので」
「地上征服なのに人助けしちゃったんですよねー」
瞬間に壮年男性と若い青年は顔を見合わせた。
カイル、ここで言うことじゃないでしょ!
「私はお供と共に世界を……正確に見て回る旅の途中なんですー、なのでお気になさらず」
私は踵を返して急いで立ち去りかけた。
マランへいって地上征服の一歩をしないとね! 急いでるし。




