復讐の旗揚げ 2
でも。
でもね。
それだけ私の恨みは深いのよ。
私はあの二人の姿を思い出しググッと剣の柄を握りしめた。
あの時の恨みつらみが今も記憶が甦るたびに私に活力を与える。
そのお陰で破壊魔法を覚えるスピードは凄まじかった。
今ではほぼすべての破壊魔法を使えるようになっている。
私の目下の目標は唯一つ!
「絶対にエルドスを滅ぼしてやりますわ」
それだけである。
目の前で膝をついて深く深くため息をつくカイルには申し訳ないけれどこれを覆すことは天と地をひっくり返すことが出来たとしても、できない話なの。
私の意志は鋼鉄どころか金剛石よりも固く尖っているのよ。
勿論お目付け役のカイルには苦労を掛けていると思っているのは思っているのよね。
カイルは魔族でありながら礼儀正しく、しかも、冷静沈着で暴力的ではない。
魔族ってどうしても地上支配だ! ヒューマン族を襲う悪者、というイメージがある。
そして、同族同士が常に争っている。
そう思っていた。
しかし、実際は全く違っていた。
魔貴族のカイルは何かと私の身を案じてくれているのだ。
あのエルドスで私の身の回りの世話をしていた人々よりも私を大切にしてくれている気がする。
あの頃の私は王妃で身の回りの世話をしていたエルドスの人々は役目で仕方がなくという雰囲気だった。
だったからこそ、王が私を殺そうとしていた時には日頃は寝室の扉の外で私たちを守っていた兵士たちの気配もなく全く人の気配がなかった。
つまり、彼らは知っていて私を見捨てて遠くからことが済むのを待っていたのだろう。
カイルは私の雄叫びを聞いて息を吐き出した。
「リリアさま、その言動……もう少し控えてください。言葉は呪となりますからそれに貴方様のお心が縛られて常に怒りや憎しみで平穏な時を過ごすことが出来ません。それは良いことではありません。もっとも、リリアさまは珍しいヒューマン族から魔族への転生なので致し方ない部分もあるとは思いますがもう少し落ち着かれた方が良いと思います」
そう。
カイルの言う通りに通常は魔族は魔族に転生するらしいのだけど、どうやら私は怨念が莫大過ぎたらしく俗にいう闇落ち転生と言うモノを体現したらしい。
実際はそう言うこともほぼなくて、正に例外中の例外だったみたい。
というか、私の怨念すさまぎ過ぎたのかしら?
でも。
しかし、それは私にとっては好都合!! ざまぁを地でやってやろうと私は考えているのだ。




