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ローマアーナの娘 7
カイルと私は飛んでいくことも可能だったけれど、ここはヒューマン族の通例に乗っかることにした。飛ぶことにそれほど魔力は使わないけれど先に行ってもエスター王国のところでローマアーナ王たちが到着するのを待つよりは共に行ったほうが二度手間にならないってことになるからね。
馬車の中でカイルは少し笑って私に告げた。
「リリア様は何だかんだと言って見捨てないのですね」
先のマランの王子とマリナ姫の事なのだろうことはわかった。でも。でも。
「仕方ないでしょ。成り行きなんだから」
「成り行き、ですか」
そう呟くカイルの口調が少し軽いモノだったので私もバツが悪い笑みを浮かべて誤魔化した。
ローマアーナの森を抜けるとそのままエスター王国へと続いていく。
前世の私のふるさと。
緑の間を抜けていく蛇行した石畳の街道を東へ東へと行くとやがて山の手前に王城都市が目に入ってくる。
そう、それがエスター王国の中心であるエスターの王城都市である。
私はそれを目に余りのなつかしさに小さく笑みを浮かべた。




