第38話 「アルカイム」
少し遅れてしまいました。すみません、、
読んでくれるとうれしいです!!
次の日の朝
「リヴィア!おはよ〜う!」そうアヤナが言うと、すごく眠たそうな声でリヴィアは「ん………」とだけ言い、二度寝してしまった。それを見たアヤナは「え〜!朝弱いの可愛い!!!」と言うと、あまりの声の大きさに眠気が吹き飛んだのか、「………おはよう」とリヴィアは起きた。「……今可愛いって言った?」と目を擦りながらリヴィアがアヤナに聞くと、「ううん、言ってないよ〜」とニヤニヤした顔で言った。
そのあと男子たちとも合流し、旅を続けていった。
いくつかの村を経由しながら歩くこと数日。なだらかな丘を登りきったところで、ヴィンセントが「ねぇ、多分あれだよね……?」
ヴィンセントが指差す先にはたくさんの図書館がある街があった。街の中心には空まで届きそうなぐらい大きな大図書館がそびえ立っている。
「すごい……! 本当に街全体が本棚みたいだねー!」アヤナが目を輝かせて歓声を上げると、アスナも「これだけたくさんの図書館があったら、探している情報も見つかるかもしれないね」と微笑んだ。
「さて、まずは大図書館の受付に行ってみようか」
ヴィンセントが歩み出そうとした、その時だった。
「わぁぁぁー! ちょっと、そこどいてくださいーー!?」通りの向こうから、信じられないほどの高さに積み上がった本を両手で抱えた、一人の少女が猛スピードで走ってきた。前が見えていないのか、足元が完全にふらついている。
「あ、危ない!」ヴィンセントが声を上げた瞬間、少女は完全にバランスを崩し、リヴィアに向かって突進する形で派手にすっ転んだ。
宙を舞う何十冊もの分厚い古書。しかし、リヴィアは眉ひとつ動かさなかった。「……『風の盾』」とリヴィアが小さく呟くと同時に、彼女の周囲に目に見えない空気の壁ができていた。少女が放り出した大量の本は、リヴィアに触れる直前でふわりと空中に入り乱れたまま静止し、地面へ優しく綺麗に積み重なっていった。さすがリヴィア、とヴィンセントたちはその完璧なオリジナル魔法を当然のように受け止めている。
「きゃあ!? ……あれ? 本が、傷ついてない……?」地面に尻もちをついたまま、メガネをくいっと直して唖然とする少女。
「……怪我はない? 本を運ぶなら、もっと計画的に持ったほうがいいよ」
リヴィアは淡々とした口調で少女に手を差し伸べた。少女はその手を取って立ち上がり、深々と頭を下げた。「す、すみません、本当に助かりました……! あんな一瞬で高密度の防御魔術を使うなんて、信じられないです……。私、大図書館で司書見習いをしているミルカって言います」ミルカはリヴィアの圧倒的な実力に目を輝かせながら、私たちの服装に目を留めた。「あの、皆さんはもしかして、何か調べ物でアルカイムに来たんですか?」
「あ、うん。実は僕の師匠のことと、それからリヴィアの故郷の村について載っている本がないか、探しに来たんだ」と、ヴィンセントがそう答えると、ミルカはパッと顔を輝かせた。「それなら、私にお任せください! 本を救っていただいたお礼に、大図書館の案内から、普通の人は入れない『特級書庫』の場所まで、全部私が案内します!」
「……特級書庫。それは助かる。一般の書庫には、私の知りたいことは載っていそうにないから」
リヴィアは小さく頷き、落ち着いた様子で大図書館の方角を見上げた。
その隣で、ヴィンセントは「特級書庫……そこに師匠の手がかりが……」と、無意識に強い緊張感を漂わせる。リヴィアはそんな彼の様子を、何も言わずにじっと見つめていた。こうして、私たちは心強い案内人を得て、大図書館へと向かうのだった。
次は今週の金曜日の23時に投稿します!




