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第十五話「師匠」

 こんにちは、オロボ46です。

前回はクサリクイクマの新たな生態を知り、写真を撮ったところでしたね。

それでは、どうぞ。

 私たちが旅立ち初めてどのくらいたったのだろうか。

私はメガネのおじさんにもらった地図を見た。

「ねえ、今どのあたり?」

「そうだな......森を抜けてから結構経ったから......この辺りか?」

カズヒロくんは地図を指した。

その場所は、目的の街までもう少しという場所だった。

「もうここまで来ていたんだね......」

ヤヨイちゃんは地図を覗いて呟いた。

「もうすぐでガキともお別れだな」

カズヒロくんは私を見て言った。

「うん、今までありが......」


ぐうぅ~ くうううう...... グウウウ


「サクサクサ......」

「......どうやら、腹の虫は空気を詠んでくれないようだな」

そう言ってカズヒロくんは動物を探し始めた。

「そろそろ狩り......しないとね......」

ヤヨイちゃんは弓を構え始めた。




 雪原の上を、クサリクイクマが歩いていた。

「また......ごめんね......」

そう呟きながら、ヤヨイちゃんが弓を引き絞った時だった。


ぐさっ


「うっ......!!」

ヤヨイちゃんが弓を手放してうずくまった。

左手に矢が刺さっていた。そこから血と蒸気が出てくる。

異変に気がついたクサリクイクマは逃げようとしたが、

続けて放たれた矢が頭に刺さって倒れた。


「あんたたち、あたいの獲物を横取りするんじゃないよ!!」

矢が放たれた方から女性の声が聞こえた。

「あ......あいつは......僕の父さんをよく苦しめていた女盗賊......!?」

弓矢を構えている女性を見てカズヒロくんが震え上がった。

「まったく、そこの坊やを覗いてあたいの名を知らないとはねえ......

まあ、逆らったんだから持ち物全部渡して貰おうかねえ......」

そう言いながら女盗賊が近づいた時、ヤヨイちゃんは盗賊の女性を見た。

「......」

「!!? あんた......ヤヨイかい......?」

「え?」「は?」「サク?」

私たちは一斉にヤヨイちゃんを見た。

「師匠......久しぶり......」

ヤヨイちゃんは笑顔で女盗賊の顔を見た。




「それじゃあ、この人がヤヨイちゃんの弓の師匠?」

事情を聞いた私はヤヨイちゃんに聞いた。

「うん......そういうことになるかな......いたたたた......」

ヤヨイちゃんは女盗賊に手当てをしてもらっていた。

「すまなかった......こんなに大きくなっていると思っていなかったから

わからなかったんだ......」

女盗賊は悲しそうな目で言った。

「でも、なぜ......? あんたは弟子をとらないことで有名なのに......」

カズヒロくんが女盗賊に質問した。

「あのときのヤヨイはまだチビで狩りが下手くそで......

外の世界の知識を一切持ってなかったからな。とても見ていられなくなっただけだ。

それが大きくなって、二人のガキと狂暴なノドユキウサギを連れているなんてな」

女盗賊は私やカズヒロくん、ユキちゃんを見て言った。

「あまり聞けないけど、あなたはヤヨイちゃんの正体を......」

「ウォームスだろ? 始めて聞いた時はさすがに驚いたよ」

そういいながら、ヤヨイちゃんの包帯を巻き終えた。


「それじゃあ、あたいは南の方へいくよ。

そこの熊はあんたたちにやるよ。元気でな」

そう言って女盗賊は立ち去ろうとした。

「お、おい!!」

カズヒロくんが呼び止める。

「なんだ?」

「ああ、いや......その......」

カズヒロくんは言葉に行き詰まった。

「......なんにもなかったらあたいは行くよ」

「......」

カズヒロくんは言葉を出せず、女盗賊は立ち去ってしまった。




 それから、カズヒロくんの様子がおかしくなった。

一人でぶつぶつ呟いているのに私たちが話しかけても反応しなくなった。

カズヒロくんが作った食事も、今日だけはなぜか美味しくなかった......




 夜、洞穴の中で私は目を覚ました。

そばで寝ていたはずのヤヨイちゃんがいない。

洞穴にいるのは私とユキちゃんだけだった。

「......どうしたの? カズヒロくん......」

外でヤヨイちゃんの声が聞こえた。


 外ではヤヨイちゃんとカズヒロくんが向かい合っていた。

「......」

カズヒロくんはうつ向いていた。

「どこかへ......行こうとしていたの......?」

ヤヨイちゃんはカズヒロくんを見つめて言った。

「だめだな......盗賊団のリーダーである僕が......

こうもはっきりと決めることができないなんて......」

そう言ってカズヒロくんはため息をついた。




 私は、洞穴の中から二人の会話を聞いた。

 いかがでしたか?

次回もお楽しみに!

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