3話 宇漢迷宇屈波宇(うかめのうくはう)現る(2)
宿舎に帰ってきたオレはさっぱりと時代背景がわからないのでもう一度スマホで色々調べようと思った。
時空の狭間から漏れ出た電波がかろうじてオレのスマホを動かす。
電波状況は良くないがバッテリーがあるうちになんとか情報を得たい。
とりあえずこの時代がまったくわからなかったので奈良時代に詳しいと学校で習ったような気がした古事記と日本書紀をダウンロードして読んでみた。
「っていうか古事記も日本書紀も700年前後までしか書いてねーじゃねーか」
と後に自分に突っ込みをいれる事になるのだがまだこの時は気づいていなかった。
正確にはこの時代を表す書物は「続日本記」と「日本後記」らしい。そんなの学校で習った記憶が無い。
アテルイについて調べてみるとアテルイにはモレという参謀がいるようだ。
これじゃあオレの出番が無くなっちゃうじゃないか。
しかもモレはあの蘇民祭で有名な黒石の人らしい。
あの野性味あふれるポスターがワイドショーで物議を醸しだした黒石寺の蘇民祭
ウクハウとモレと男臭いのは嫌だなってちょっと思った。
これが戦国時代ならお市様とかかわいい姫様もいるのだろうに…
アザマロもウクハウも反乱する気満々のようなので、まずは蝦夷の意思を統一させておく必要がある。この二人だけで宮城県北部一体の勢力を使えるがそれだけではとても朝廷の本気の軍と戦えない。
何せ調べたところによると東征軍は後に五万とか十万とかで攻めてくるらしい。
はっきりいって関ヶ原の軍勢とこの伊達政宗の全盛期より少ない兵力で闘える気がしない。
伊達・最上・南部・津軽とついでに佐竹や福島関東方面の軍勢が協力してやっと同等の戦いができると言う物。
いくら私が未来の知識を持っていてもこの時代じゃ本当に使いものにならない。現世も過去も使い物にならないオレって…
なんて考えてたらちょっと悲しくなってやる気もなくなってきた。元の世界に帰って普通に暮らしたい。
これってホームシックかな…




