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5-0 大いなる調和
百合は芳醇な香りを放ち、そこにいる者の全てを妖艶に包み込む。
壇上の男が杖を一振りすると、その音は響き渡り、より高揚感を高めた。
仮面越しから見る景色は、いつ見ても幽玄で、己を甘美に酔わせてくれる。
男は一歩前に出て手を差し出した。
「白きしるしのもとに集いし者よ。そなた達は選ばれし導き手。
迷いを捨て、疑いを手放し、ただ一つの声に身を委ねよ。――大いなる調和とともに」
その声を聞いた者たちは、自然と師を崇める。
「――大いなる調和とともに」
一切の濁りもない、ガラス玉のようなその瞳の奥には、白百合が映っている。
男の背後にある白百合の紋章は、魔方陣に包まれ、神々しく、ゆっくりと輝きを増していく。




