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22.世界の導き手

『数日後_牢屋』



ギャァァァ!!


止めてくれぇ!!俺じゃ無え!!



牢屋では賊と内通した疑いの有る者が多く捕えられていた


強迫を迫られ拷問に掛けられる叫び声…


その声を聞きながら装備品のすべてを取り上げられたゲシュタルトはうなだれていた



あらくれ「お前何処から来たんだ?」


学者「何すか…」グター


あらくれ「銃器で撃たれた傷跡がいくつもあんだろう…何者なんだ?」


学者「あんたにゃ関係無いっすね」


あらくれ「まぁそう言うな…長い付き合いになるかも知れんぞ?」


学者「そういうあんたは何で捕らわれなんすか?」


あらくれ「知らんで密輸に関わっちまったって感じか…まぁ結果的に賊を助けてた立場になる」


学者「密輸…」


あらくれ「済んだ話だから隠す意味も無いんだが…水銀の密輸だ」


学者「おっと?もしかしてウ・クバ領は水銀の産地だった感じなんすか?」


あらくれ「産地かどうかは知らん…俺は移送用の船を用意してやっただけだからな」


学者「つまりこの間の襲撃は水銀を奪いに来てた感じなんすか?」


あらくれ「ううむ…どうもお前は何も知らん様だな…」


学者「あれれ?どういう意味なんすかね?」


あらくれ「ちぃぃぃ…お前から情報引き出せば俺は減刑して貰えるらしいんだが…」


学者「なんだそんな感じっすか…残念なんすけど全くの無関係なんすよ…助太刀に来たつもりだったんすけどねぇ…」


あらくれ「そら不運だったな?」



スタスタ ガチャン!!ギギギギ



看守「次はお前だ…出ろ」


学者「おっと?やっと俺っちの出番すか?」ノソリ


看守「離れになる…黙って付いて来い」


学者「あれれ?尋問っすよね?」


看守「…」ジロリ


学者「俺っちの連れ合いは何処で拘束されてるんでしょう?」キョロ


看守「…」シラー


学者「愛想の無い看守っすねぇ…サクラ女王には話が通ってるんすか?」


看守「ベラベラとうるさい様だ…悪いがくつわを嵌めさせてもらう」グイ


学者「あたたた…」


看守「黙って付いて来いと言った筈だ…従わないからこうなる…覚えておけ」ギュゥ


学者「ふがが…ふがふが」





『取り調べ室』



ヒソヒソ ヒソヒソ


ええ!?面識が無い?そんな筈は…


名を教えて貰えるでしょうか?


ゲシュタルトだった筈…


残念ですがその様な名に記憶がございません…白狼の一味を自称する者も多いのでお間違えかと…


バレンシュタイン卿と一緒に行動した事も有るらしい!話だけでもどうか!!


カルア!!それ以上婦人に近付くのはいくらお前でも許可出来ん!


あぁ悪い…いや…失礼しました


失礼ですがサクラ婦人…また先日の様に危険な目に遭われるかも知れませんので…ここはお任せを…


主人といつ行動を共にしたのかだけ確認致します




婦人「済みませんがくつわを外して下さいませんか?」スタ


学者「ふがーふごふご」バタバタ


兵隊「大人しくしろぉ!!」ゴソゴソ


学者「ぶはぁぁ!!カルアさん!!これどういう事っすか!!」


戦士「…」


学者「ちょ…なんなんすかこの雰囲気…」キョロ


婦人「尋問出来る者が制限されて居る…これで理解出来ますか?」


学者「そういう事っすか…そんな事よりカルアさんの左手どうなっていやす?」


兵隊「おい!!勝手に立ち上がるな!!」グイ


学者「仲間が負傷してるのを黙って見てられんっすね…なんで左手が無いのか説明して下せぇ」


戦士「…」ググ


婦人「ウェアウルフに食い千切られた…」


戦士「ち…違う!弓を射かけられて弱ったミルクを生かす為に俺の腕を与えたんだ」


学者「ちょ…マジっすか…」ボーゼン


兵隊「カルア!!サクラ婦人を差し置いて勝手に発言するなぁ!!」ボカッ


戦士「ぐあ!!」ヨロ


兵隊「くぅ…倒れんか…」


婦人「皆さん落ち着いて下さい…察するに…皆さんが仲間だった事は疑い無い様ですね…」


学者「どういう話になってるのか分からんのですけど…捕らわれになっちまったのも納得行かんのですけどね」


婦人「一つ質問をします…」


学者「何なんでしょう?」


婦人「白狼の盗賊団を名乗ったそうですが…私の知る人では無いしその名も知らない…そこら辺を説明して下さい」


学者「成り行きでそう言っちまったんすけど無関係じゃないっす」


婦人「…と言うと?」


学者「アランクリード…俺っちは兄貴の指示通り子供達を守ってる立場なんす」


婦人「え!!?アラン…」トーイメ


学者「その子供達が俺っちと同じ様に捕らえられて居やせんか?名前はミルクとミファ…ほんでフーガっすね」



ヒソヒソ ヒソヒソ


至急確認して下さい…もしかすると暴れたウェアウルフは身内の可能性があります



学者「これ質問終わりっすか?」


婦人「少し興味が出て来ました…人を払ってもう少し話しをしましょう」


学者「んん?なんか盗聴とか気にして居やすかね?」


婦人「白狼の一味だと言うのなら…人の目を通じて覗かれて居ると言うのは理解出来て?」


学者「おっと…そんなん言い始めたら誰も信用出来んすけどね」


婦人「皆さん…1対1で尋問しますので退席願います」


兵隊「いや…それは危険が…」


婦人「相手は何も武装して居ません…私に敵うとでも?」ムキムキ


兵隊「承知…」ビシ





『尋問』



カクカク シカジカ…


ではルクレール様とは無関係で行動していると…


そうなりやすか…てか兄貴とも接点無い筈っすね



学者「皮剥ぎのルークとかもう只の伝説だと思ってたんすけどまだ実在するんすね…」


婦人「恐らくアイラ様の下で動いてるのだとは思うのですが…行き違いが起きて居る様で残念です」


学者「ほんで俺っちからも質問なんすけど…3人の子供達は無事なんすか?」


婦人「ミルクレープと言うウェアウルフは獣用の檻の中で鎖に繋がれて居ます」


学者「そりゃ暴れるからっすね?」


婦人「はい…ウェアウルフなのでまともに会話が出来ません」


学者「んん?もしかして変態が解けて無い感じっすか?」


婦人「お話からするとその様ですね」


学者「あの子はリカオンさんの末子なんす…異形の魔物から唯一逃れた正統なウェアウルフっすね」


婦人「そうでしたか…」トーイメ


学者「ミファとフーガ君はどうなってるんすか?」


婦人「確認を急がせて居ます…あなた達の仲間だと言うカルア…彼が何か隠して居そうなので知って居るのかも知れません」


学者「カルアさんはどういう立場になってるんすか?」


婦人「最終的にウェアウルフ…いえ…ミルクレープでしたか…取り押さえたのがカルアだったとの事」


学者「なるほど…」


婦人「さて…兵隊達が心配しているでしょうからそろそろ尋問は終わりにしましょうか」


学者「ええと…俺っちの扱いはこれからどうなりやす?」


婦人「私の方から装備の返却も含めて嘆願しておきます…もう少し今のままでお待ちください」


学者「頼んますよ?カルアさんの腕の処置もしっかりやらんと壊死する部位が増えるんで心配っす」


婦人「わかりました…では退席します…追っての沙汰をお待ち下さい」スック



スタスタ



学者「…」チラリ



---このおばちゃん---


---歴代の勇者全員と面識を持つ---


---やっぱ伊達に女王の座に居た訳じゃ無いって事すか---


---なんちゅーか色々他にも知ってそうな---


---もしかしたらキーマンなのかも知れんすね---


---世界の導き手…---


---そんな役を担ってそうな感じがしやす---



ヒソヒソ ヒソヒソ


丁重に接するようにお願い致します


後ほど上部を通じて話が降りて来るでしょうからそれまで他の囚人から襲われる事の無い様に…では…





『独房』



ガチャン! ガチャガチャ



学者「こりゃ又…これ特別な囚人を隔離する専用の場所っすよね?」キョロ


看守「そういう指示なんだ…お前尋問で何か話しただろう」


学者「話したっちゃ話したんすけど…」


看守「俺にそれを聞く権利は無いが…大抵口封じで秘密裏に消される…覚悟しとくんだな」


学者「ちょいちょいちょい…話が違いやすぜ?」


看守「因みに数日前そこで重要参考人の魔石売りだった奴が不審死した」


学者「独房で不審死ってどういう事っすか!」


看守「これ以上は話せん…食事は別の者が運んで来るから大人しく待ってろ」スタスタ


学者「…」---なんかおかしい---


学者「…」---サクラ婦人の手の届かない所で不穏な奴が動いてそうっすね---


学者「…」---囚人を移送出来る地位にある者---


学者「…」---もしかしてアーカイブ経由?---



スゥ…



ローグ(ゲスさん声を出さないで…)ヒソ


学者(!!?)


ローグ(破壊の剣はおいらが持ってる…深夜抜け出すよ)


学者(ミルクちゃんとミファさんはどうなっていやす?)ヒソ


ローグ(ミファはもう抜けた…ミルクは満月が去った後でチャンスを見る)


学者(これ脱獄したらカルアさんの立場悪くなりやせん?)


ローグ(話すと長い…とりあえず食事を運んで来る女の人は古代人だとだけ教えとく…まぁ見て分かるよね?)


学者(おっと?古代人が暗躍する立ち位置に居る訳っすね?)


ローグ(そう言う事…)


学者(話が繋がりやした)


ローグ(じゃぁ…夜に…)



スゥ…



学者「ムフフ…」ニヤニヤ



---さすがハイディングを使いこなせると違いやすね---


---誰にも悟られん辺り隠密行動も一級品---


---頼んますぜ?---





『食事』



ツカツカ…



学者「んん?」キョロ


女「食事だ…下の隙間から入れる」ズズ


学者「おぉ!腹減ってたんすよ…」


女「手短に聞く…サクラ婦人と何を話した?」


学者「んん?あんた誰っすか?」ニヤ


女「話によっては釈放させられるし…この場で不審死にだって出来る」


学者「困りやしたね…何を話せば良いのか分からんす」


女「ルクレールの狙いは何だ?」


学者「残念なんすけど俺っち無関係なんすよ」


女「ちぃぃ…では装備品を何処に隠した?」


学者「取り上げられた後に何処行ったかなんて知らんすね」


女「話が違う…ウソを付くな」


学者「話の前後が分からんす…もしかして俺っちの装備品を紛失した訳じゃ無いっすよね?」


女「質問を変える…どうやってR2を再起動させた?」


学者「R2?」


女「暴れ始めた機械の事だ」


学者「いやいや…俺っちには何の事かさっぱり分からん話っす」


女「見込み違いか…クソッ!!」ガン


学者「ええと…釈放の話はどうなりやすか?」


女「無しだ…私に必要な情報が得られるまではな…」


学者「察するにスパイか何かっすね?」


女「そう思ってる以上ここから出られる事は無い…むしろ死んでもらう可能性の方が高い」


学者「あたたた…」


女「まぁ食いながら聞け…」



今回の騒動はかなり綿密に計画された物だと認識して居る


だが誰が計画して誰と協力関係にあったのか証拠が掴めない



学者「ハハーン…あんたスパイっちゅうかサクラ婦人を守る側なんすね?」


学者「だけど城を守る兵隊からは信頼される立場に無い…サクラ婦人からも…」


女「…」


学者「ナハハ図星っすね…ほんじゃ一つ可能性を教えときやしょうか」


女「可能性だと?」


学者「アーカイブって分かりやす?」


女「ムム!お前やはり…何か知ってるな?」


学者「アナール卿か誰か分からんのですけど暗躍してそうっすね…これサクラ婦人にも警告した方が良いっす」


女「アナール卿の名が何故そこで出て来る?」


学者「処刑された後に首がどっか持ち去られたらしいじゃないすか」


女「ハッ!!まさか…首塚が荒らされて…」スック


学者「ちょいちょい…話が途中なんすけど…」


女「終わりだ…続きは後日…」



タッタッタ…



学者「…」---もしかしてアナールの首を持ち去って埋葬したのはバレンさん?---


学者「…」---そういや忍びとは確執あったんでそう言う手段しか無かったのかもっすね---


学者「…」---それとバレンさんがフィン・イッシュから遠ざけられたのも…---


学者「…」---どうやら古代人が裏で色々動くからに間違い無さそうっすわ---





『深夜』



シュルシュル スタ



学者「お!?」キョロ


ローグ「ゲスさん外…」


学者「そっちから来やしたか…」


ローグ「今から窓枠の鉄を切る…脱出の準備して」


学者「へいへい…てか外は崖っすよね?ワイヤーの長さ足りやす?」


ローグ「もう途中からは海に飛び込むしかない」


学者「うへぇ…真夜中の海っすか…」


ローグ「近くに双胴船を用意してるからそこまで泳いで」


学者「船を動かしてるのって…」


ローグ「ミファ…」



スパ カラーン カラカラ



ローグ「あぁぁぁ落として音を出てしまった…」


学者「急ぎやすか…」


ローグ「うん…早く…」



モゾモゾ ズリズリ



ローグ「どう?通れそう?」


学者「ギリ行けそうっす…」モゾモゾ


ローグ「よし!上手く行きそうだ…」


学者「いやぁ…助かりやしたよ」


ローグ「食事を運んで来る女の人とは話せたかな?」


学者「ちっとだけっすけどね」


ローグ「何か聞き出せてない?」


学者「んん?何か期待していやした?」


ローグ「ゲスさんなら面識があるのかな?とか思ってね」


学者「独房の扉越しなんで顔は見れんかったっす…てか俺っちが知ってる人なんすか?」


ローグ「向こうも気付いて無いと言う事は違うのか…」ボソ


学者「なんでそう思ったんすか?なんか情報ありやす?」


ローグ「サクラ婦人とはずっと連れ添ってる側近みたいだよ…距離を置かれてる様だけど」


学者「俺っちは王族と関わった事無いんすよね…兄貴ならもしかしたらって感じっす」


ローグ「まぁ後で話そう…おいらにしっかり掴まって」


学者「うひぃぃ…崖下まで落ちたら海でも死ぬ高さっすね」ギュゥ


ローグ「降りるよ?」シュルシュル



ググ パラパラ…



ローグ「あ!!マズい…アンカーが抜けそうだ…」


学者「ちょ…」


ローグ「もう一つワイヤー持って来れば良かった…」ボソ


学者「これもう飛び降りるしか無いっすね…」アセ


ローグ「ギリギリまで粘って飛んで…」シュルシュル


学者「満月で明るいんすけど…暗くて海面までの距離が良く分からんすね…」


ローグ「ダメだ!アンカーが抜ける…飛んで!!」グググ ズル


学者「あららら…痛いの勘弁っすよぉぉぉぉぉ!!」



ピューーーーー ボチャーン!!




『双胴船』



ユラユラ ザブ



学者「ひぃひぃ…た…助かりやした」ジャブ


女盗賊「早く船に上がって」


学者「なんか海水がめちゃ冷たくなってるんすけど…」ガクブル


女盗賊「サルベージはもう諦めた方が良さそう」


学者「それどころじゃ無くなっちまいやしたけどね」


女盗賊「フーガが沈んだままになってる」


学者「ええ!?」キョロ


女盗賊「装備品着込んでるから遅いのかな?」


学者「そうっすね…俺っちは裸同然だったもんで…」



ザバー バチャバチャ



女盗賊「あ!!居た!!」


学者「船を寄せやしょう」


女盗賊「舵は私がやるから帆を開いて風を拾って」


学者「へいへい…」ドタドタ



バサ スイー



女盗賊「フーガ!!ロープに掴まって!!」ポイ シュルシュル


ローグ「ゴボゴボ…」バチャバチャ


学者「あらら?溺れそうっすね…」


女盗賊「ゲス!引き上げて!!」


学者「分かりやした!!」ピョン ザブーン




『数分後…』



ハァハァ…



ローグ「死ぬかと思った…ゲェェェ」ビチャー


学者「大分海水を飲んじまいやしたか?」


ローグ「ゲフゲフ…吸い込んでしまって…ゲフゲフ…」ベチャー


学者「こんな色々持ち歩いてるからっすね…なんでコバルトの短剣なんか持ってるんでしょう?」


ローグ「それはアンドロイドが持ってた武器だよ…ハァハァ」


学者「てことは本来兵隊が使ってた奴っすね」


ローグ「それを使って金属を溶断出来るんじゃないかと思ったんだ」


学者「なるほど…でもやたら重い…」


ローグ「ミファ!見つかる前に移動しよう」


女盗賊「分かった!任せて」グイ バサバサ


学者「ええと…この後どうするつもりだったんすか?」


女盗賊「双胴船を盗んでしまってるからもう戻れない…一旦フィン・イッシュに引き上げ」


学者「ミルクちゃん置いて行くんすか?」


女盗賊「満月だから今は檻に入ってた方が安全に思う」


ローグ「一応カルアさんには話してあるんだ…多分上手く行く」


学者「おっと?何かカルアさんと作戦共有していやす?」


ローグ「ミルクがアンドロイドと戦ってる兵隊を助太刀した事とカルアさんがミルクを取り押さえた事は他の兵隊が見てるんだ」


学者「いや…何か作戦共有してるのか聞いてるんすけど…」


ローグ「ええと…」



ミルクもカルアさんも悪い者扱いでは無いんだよ


ただ兵隊達の目から見てよそ者が行動してしまってるから事情を聞くために拘束されてる



学者「だから作戦を共有してるのかどうか聞いてるんす!!言ってる意味分かりやす?」イラ


ローグ「ごめん…話が回りくどいみたいだね…」


学者「ほんで?カルアさんはこれからどういうつもりか教えて下せえ」


ローグ「日時は確定して無いんだけどフィン・イッシュまで移送されるみたい」


学者「おっと?ほんじゃ向こうで待ってれば合流出来る算段な訳っすね?」


ローグ「まぁ確定じゃ無いんだけどね…でも多分上手く行くと思ってる」


学者「ふむ…まぁ今ミルクちゃんを移動させるのはリスク高い…ただカルアさんが上手く事を運べるのか…そこが気掛かりっすね」


ローグ「サクラ婦人にも何か考えが有るみたいだよ」


女盗賊「私から話そうか?フーガが話すと伝言ゲームで少し誤解が起きるかも知れない」


学者「おなしゃす!」



サクラ婦人の側近だった古代人とバレンさんの私兵の中に居た古代人が反目してたみたい…


それでバレンさんの側に居た古代人が行方不明になってしまった


どちらが良い悪いと言うのは分からない


それで一連の騒動とこれから起こりそうな事を忍び達に連絡しようとしてる訳


その役を兵隊や古代人に無関係なカルアさんに任せる事になりそう



学者「なんか話がややこしいっすね…」


女盗賊「カルアさんが頑としてミルクから離れないと主張してるの…だから一緒に移送するみたいな話になって来てる」


学者「それってミファさんが直接盗み聞きしたんすか?」


女盗賊「うん…どうして?」


学者「それはつまり古代人の耳にも入ってる可能性が有るって言いたいんす」


女盗賊「あ…」


学者「俺っちが思うにこれは造反してるのが誰なのかの炙り出しっすね…こういうの内ゲバって言うんす」


ローグ「もしかしてサクラ婦人は自分の側近を疑ってる?」


学者「そう思いやす…なんかそんな様な雰囲気をちっと感じやしたよ」



今話に出て来た古代人同士が反目し合ってるってのがポイントっすね


思惑の噛み合って無い者がそれぞれ裏で工作するんでこうなっちまうんすよ



女盗賊「それを言ったら機動隊とその他の古代人もなんか噛み合ってなさそう」


学者「まぁそういう感じっすね…どうせ古代人にもいろいろ派閥が有るんすよ」


女盗賊「とりあえず私は脱獄した身で戻る事も出来ないから船を進めちゃうね」


学者「ええと…機械の犬とかどうしやした?アレにはウラン結晶が…」


ローグ「大丈夫!回収して船底に突っ込んで有る」


学者「俺っちのバヨネッタとかヘッドギアも無くなっちまったんすけど…」


ローグ「それもおいらが確保した…全部では無いから船底に突っ込んであるのを確認して?」


学者「ふぅ…良かったっす…ちっと寒いんで何か着たいっすね」ブルル


ローグ「あ…防弾装備とか持ち歩けないから置いて来ちゃったよ」


学者「ええええ!?ほんじゃ俺っち薄着一枚っすか…トホホ」


女盗賊「あと話が変わるけどもう一つ…」


学者「何すか?」


女盗賊「ミルクが変態したまま元に戻って無い…こんな事今まで無かった事なんだけど何か分からない?」


学者「おっと…そういう事っすか…ふむ」


女盗賊「どういう意味?そういう予測はしてたと言う事?」


学者「いや…考え違いをしてたのかなと…もっかい呪いについて考え直してみやす」


ローグ「まさか…ミルクがもう元に戻らないって事は無いよね?」


学者「なんとも言えんすよ…可能性の話なんすけど今まで人間の姿になってしまう呪いだったんじゃ無いすかね?」


女盗賊「えええ!!?」


ローグ「ミルク本来の姿に戻ったと言う事?」


学者「調べんと分からんので魔術書を読み直したいっす」


ローグ「なんか心配になって来た…」


学者「…」



確か呪いを解くのには生贄が必要だった筈なんすよ


それが愛する人の血肉とかだったりしやせんかね?


普通は愛する人を食ったりなんかせんもんで今まで誰も気が付かなかった…


でも今回偶然にも呪いが解けてしまった結果だったりしやせんか?


それで本来の力を使える様になったとか話が出来過ぎっすかねぇ…





『ウ・クバ城_獣用の檻』



ナデナデ サワサワ



戦士「…」ナデナデ


ウェアウルフ「…」ジー


戦士「何処か矢尻が残って痛む場所は無いか?」サワサワ


ウェアウルフ「…」ジー


戦士「しかし元の姿に中々戻らんな…満月が去るまでは動けんか…」



スタスタ



戦士「んん?」キョロ


兵隊「おいカルア!そんな事をしてたら残った右腕も食われてしまうぞ!」


戦士「大丈夫だ…このウェアウルフはちゃんと理性がある」


兵隊「しかしウェアウルフをそんな風に触る事が出来るのはお前ぐらいだな」


戦士「気高いウェアウルフは理由無しに人を襲ったりなんかしないんだぞ?」


兵隊「悪いが腹が減ってるのは理由になる…猛獣とはそんなものだ」


戦士「食料か…調達で俺が動かんと飢えさせてしまうな…」


兵隊「左手無しじゃ弓も引けんだろうし…その他の傷も結構深いんじゃないか?狩りは厳しかろう…」


戦士「いや…どうにかする」


兵隊「先に言っとくがサイボーグ化はもう出来んぞ?ファルネ技師が何処か行ってしまったからな」


戦士「アテになんかしてない」


兵隊「そうか…」チラリ


戦士「そんな不憫そうに俺を見ないでくれ」


兵隊「そんなつもりは無いが…やはり傷兵を近くに置くのは士気に影響が出るのは理解してくれ」


戦士「ハハ…厳しい…まぁ分かって居るから長居はしない」


兵隊「では巡回に戻るからここで食われてるみたいな事は起こさんでくれよ?」スタ


戦士「あぁうるさいうるさい…早く行け!」


戦士「…」


戦士「…」---ミルクが何も話さなくなった---


戦士「…」---何を思っているのか---


戦士「…」---俺の左腕を食べてしまった事を気にして居るのだろうか?---


戦士「…」---だとしたら俺はミルクの心を救わなければならない---


戦士「…」---よし!!---


戦士「…」---ここはアナールの居城だった---


戦士「…」---奴が使って居た義手がまだ残されて居るかも知れない---


戦士「…」---明日サクラ婦人に掛け合って見よう---


戦士「…」---まだ俺は戦える---


戦士「…」---それを証明してミルクを救う---


戦士「…」---そして俺は戦士であり続ける---



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