第71話 長崎旅行その2
長崎には10時30分に着いた。
美明の先導なので空港で少し迷い、ようやく空港リムジンバスに乗る。
このバスは普通のバスと違い高速道路を走った。
そして50分後に最初の目的地である新地中華街へ着いた。
まずは昼食だ。
「さあ、どの店に入ろうか」と美明
「まずは一通り見てみよう」と僕が言う。
赤い中国っぽい門をくぐり、中華街へ入って行く。
いくつかの店をチェックして、混み具合や店からの匂いなどで入る店を決めた。
僕と美明と遊理香はちゃんぽんを注文。
静羽は皿うどんを頼み、僕に「1口交換しませんか?」と提案してきた。
僕は「もちろん。皿うどんにも興味あったしね」と答えた。
ちゃんぽんは、白濁スープでコクがありながらあっさりとしている。
野菜や海鮮などの旨味が染み出ていて、とても美味しい。
静羽と1口交換したが皿うどんも濃厚なダシが美味しかった。
静羽が「もう少しどうぞ」と言ってきたので頂いた。
静羽はチーズになるとよく食べるけど、基本は小食だからね。
中華街を出ると角煮まんのお店が。
角煮まん発祥店らしい。
でもちゃんぽんを食べたばかり。
どうするか迷っていると「私食べます」と静羽。
チーズ角煮まんに食いついたみたいだ。
僕に半分こにしないか提案してきたので、静羽と半分こにして食べた。
あつあつの角煮まんにとろけるチーズと角煮の相性が抜群。
静羽と笑顔で食べた。
美明と、遊理香の視線を感じながら……
次に向かったのは眼鏡橋。
川面に映るのが眼鏡に見えるからだとか。
現存最古クラスのアーチ型石橋で、国の重要文化財にも指定されている。
美明が「ドラマやアニメで見たことある」と言った。
でもここからが本番らしい。
護岸には、石垣がびっしりと並んでいるが、その中にハートの形をしたのがあるのだ。
はっきりしたのが1つ。
他にも2つあり計3つあるらしい。
実はもっとあるって話も。
それで恋愛成就のパワースポットとして有名なんだとか。
さっそく、美明と静羽と遊理香が探しにかかる。
こういうのは遊理香が勝つものだと思っていたら、まさかの美明が見つけた。
見事なハート型の石に右上にはアルファベットの小文字のiの石も。
これでアイラブユーだとか。
美明は大喜びで声を上げた。
それを見て、静羽と遊理香が悔しそうに顔をしかめる。
他の2つを見つけようとしたが時間がきたので次に移動。
向かったのは出島だ。
江戸時代に造られた有名な人工島。
橋を渡って出島に入る。
資料館や展示を見て回る。
途中お侍さんの格好をした人がいて、案内などをしてくれた。
出島を見終わった後は、水辺の森公園へ。
海が見える景色の良い公園だ。
船も何隻か泊まっている。
遊理香が「なんか落ち着く場所だね」と言う。
「そうだね」と僕が答える。
「風が気持ちいい」と美明が言う。
しばらくのんびりした後、ホテルへ向かう。
ホテルというか宿というか。
そこは変わっていて、家のような造りだ。
そしてスタッフがいなくて無人。
暗証番号で部屋に入って好きに使っていいらしい。
さっそく部屋に入って色々見てみる。
ベッドはダブルが2つ。
しかし長いソファーがあるのでそこで寝れる。
ダブルベッドは免れた。
僕がほっとしたのを見て、遊理香が小さく舌打ちをした。
ここはホテルというより、広いマンションの部屋のようだ。
IHだがキッチンスペースもある。
冷蔵庫に電子レンジもある。
そして調理器具や皿、カトラリーも揃っている。
しかし当たり前だが食材はない。
調味料も無い。
そういえばスーパーを見たのを思い出した。
後で買って来よう。
風呂場を見る。
基本シャワーだけのようだ。
一番安い部屋だし文句は言えない。
そして驚くべきことに洗濯機がある。
なんかすごい。
さっそく荷物を置いて、4人でスーパーへ向かった。
調味料や卵やパンやコーヒー・紅茶・お菓子・チーズを購入。
朝食は店ではなく作って食べることになったからだ。
ホテルに戻った後は少し寛ぐ。
その後は夕食に。
いくつか店を見て、トルコライスを食べることに。
S・M・Lとサイズがあるけど多いらしいので、僕がM。
女の子3人はSを注文。
出てきた量を見て、4人は驚いた。
ピラフにカレーがかかっており、反対側にはナポリタンのスパゲッティ。
そして上にで~んとトンカツが乗っている。
ピラフにもしっかり味が付いており、カレーとの相性も良し。
ナポリタンは懐かしい味。
カツも美味しい。
僕と美明と遊理香は完食。
静羽が手こずっている。
僕が「少し食べようか」と言うと
「お願い」と言ってきた。
静羽の分を食べるとさすがにお腹いっぱいだ。
静羽がしきりにお礼を言ってくる。
添えられたお味噌汁も飲んで店を出た。
昼のちゃんぽんといい長崎美味しい。
ホテルに戻って4人で寛ぐ。
僕は緊張し始めた。
まずは第1関門の風呂だ。




