第63話 外国文化部からの依頼
翌日も、部室で僕と静羽は会話がなかった。
お互い目が合うと、照れ臭い気持ちになる。
そんな時、ドアをノックする音がした。
僕がドアを開けると見知らぬ生徒が6人、やってきた。
男子4人、女子2人だ。
「僕たち外国文化部なんだけど、ここ旅行・料理部だよね?」
「はい」
「実はある料理を作って欲しいんだ。出来れば今すぐ」
「ちなみに、なんの料理ですか?」
「ピエロギ」
「なんですか、それ?」
「ポーランドの伝統料理だ」
「そんな見たことも聞いたこともない料理、作れるわけないでしょ。あとたぶん材料が揃わないです」
「まあ事情を説明するとだね、我々は外国の人と日々話をしているんだ。そこでポーランドの人がこんな美味い料理日本にあるか?と聞いてきた」
「それで」
「材料を聞いたら、こっちでも作れそうなんだ。そこで頼みに来たというわけ」
「なんで今すぐなんですか」
「だって、今ポーランドの人と話してたから。ちなみに向こうは朝8時だけどね」と笑って言う。
「なになに、じゃがいも、ゴーダチーズに」
「やります」と横から静羽が言う。
そして材料を覗き込み「これなら出来ますね。材料をスーパーで買ってきてくれたら作ります」と静羽が外国文化部の人たちに言う。
「わかった」と言い部室を出る。
「あっ卵と塩コショウはありますからそれ以外お願いします」と廊下にいる外国文化部に静羽が付け足す。
「いいのか?」と僕が静羽に聞くと
「はい。ポーランドの伝統的なチーズ料理に興味がありますので」
そしてお互い久しぶりに喋ったのを思い出し、なんかまた照れ臭くなった。
少し経ってから外国文化部の人たちが戻って来た。
静羽がエプロンを着て調理を開始する。
まずじゃがいもを茹でて、その後潰す。
シャープチェダーチーズというのを使うらしいが、チーズならなんでもいいらしいので、比較的近いゴーダチーズで代用して混ぜる。
生地は小麦粉と牛乳だ。
ちなみにレシピを見ると、卵を使うか使わないかで向こうで大揉めしたらしい。
結果、卵派が勝ったらしいので卵を使う。
生地を丸く切り抜く。
じゃがいもやチーズなどを生地で包む。
まるで餃子だ。
次に生地を茹で、その後フライパンにバターを溶かし焼いて完成。
さっそく出来たピエロギを持って部室に戻る。
なんでも、ポーランドの人が見ているらしく、食べながら感想を言うそうだ。
僕らも食べてみたが、おいしかった。
見た目は餃子だけどラビオリに近いのかな。
残った4人で美味しく食べた。
フライパンなどは、僕が洗うことになった。
横で「私も洗います」と静羽が言ってくれた。
2人で洗いものをする。
その光景を美明と遊理香が不満顔で見ていた。




