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第57話 アネモネは誰?

アネモネは一体誰か。


封筒を入れる機会を考える。


僕が最後に荷物を開けたのは、貸切風呂だ。


風呂での着替え中、バスでの移動中、車内、特に満員電車などで可能だろう。


つまり、3人の誰でも入れられたということだ。


次に何故今日なのか。


これは最近の僕の様子がおかしかったからであろう。


それを見かねて、手紙を書いたのだろう。


今までのことを振り返る。


美明も静羽も遊理香もそれぞれ怪しい点がある。


考えたが結局何もわからなかった。


時計を見ると3時を回っていた。



テスト休みが終わり、学校に行くと3人の姿があった。


いっそ「アネモネ!」と声に出して反応を見ようかとも思った。


しかし、こういうことは彼女は望まないだろう。


ちらちらと3人を見ていたので、目がちょくちょく合う。


美明はちょっと睨みながら笑い、静羽は手を振ってくれ、遊理香は笑顔を返してくれる。


結局分からなかった。


中学時代、あれだけ話していたアネモネなら、すぐに分かると思っていた。


アネモネは意図的に特徴を隠しているのが分かる。


何故なのかはわからない。


その時、手紙に書かれた文面を思い出す。


「過去を振り返らず今を見て」


本人は昔に戻る気がないのだとわかる。


そして僕は思う。


「今を見て」と言うなら、今を見ていない僕は失礼なんじゃないかと。


3人はそれぞれ魅力的だ。


しかし僕が気にするのは過去のことばかり。


それにアネモネが怒っているのだ。


もっと今の3人を見てみようと思った。


そして改めて3人のことをもっと知ろうと思った。


それで、僕は変わらなくちゃいけないんだ。


そういうことなんだろ?


なあ、アネモネ。

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