第50話 すき焼き
放課後部室でくつろいでいると、美明が言った。
「隼人君お肉が食べたい」
「焼肉とか?」と僕が聞く。
「焼肉もいいけど、う~ん……すき焼き!」
僕は静羽と遊理香を見るが、2人とも頷いたので、材料を買いに行くことにした。
スーパーに4人で行き、牛肉、長ネギ、春菊、しいたけ、えのき、豆腐、しらたきなどを買って行く。
お会計をしようとしたら美明が「これも」と言ってトマトと白菜をカゴに入れてきた。
僕はトマトは生で食べるつもりなんだろうと思い、お会計をした。
調理実習室へ向かい、さっそく料理を開始。
静羽が醤油、砂糖、みりん、酒で割り下を作った。
ちょっと濃いので水で調整。
そして牛肉、長ネギ、春菊、しいたけ、えのき、豆腐、しらたきを入れて火を入れる。
冷蔵庫から卵を出し、みんなでいただくことに。
食べてる途中で美明が「トマトと白菜入っていないじゃん」と言う。
僕は「白菜はわかるけど、トマト?」と聞く。
そこで僕は追加で白菜とトマトを入れた。
「1個じゃなくて2個だよ」と美明が言うのでトマトは切って、2個分を鍋に入れた。
しばらくして、僕と静羽と遊理香がトマトを自分の器に入れる。
「みんな、ほら、ぐいっと食べちゃって」と美明
3人は恐る恐る食べてみた。
「少し酸味があって美味しい」と僕が言う。
「なんか味わい深いですね」と静羽
「結構美味しいね。〆にパスタ入れたい」
概ね好評だった。
美明の機嫌がいい。
しかしトマトと白菜で水分が出たのか、割り下の味が薄くなった。
「隼人君調整して」と美明
僕は、醤油や砂糖を入れたが、今度は味が濃くなったので、水で調整したりと苦戦。
ようやく納得のいく味になったが鍋に大量の割り下が。
「ごめんごめん。でも美味しくなったから」と僕が言う。
しかし3人は僕を見つめたままだった。
「どうしたの?」と僕が聞くと、
「もう具がないんだけど」と遊理香が言った。




