第5話 ピザ作り
翌日部室に集まってから調理実習室にやってきた。
3人ともエプロンを着けている。
かわいい。
お願いして写真を撮りたい。
しかし、ここはとにかく我慢。
「じゃあピザつくるよ。最初は粉を混ぜてこねる」
美明はこねるのが上手くいかない。
うりゃあ、とりゃあ、あちゃーと変な掛け声をしながらこねている……のか?
遊理香も苦戦。
そしたら「隼人教えて」と言ってきた。
僕が向かうと「後ろから手取り足取り教えて」と言ってくる。
ちょそんなこと言われても。
仕方ないので横に並んでこねてみせる。
遊理香は僕の手を握り「ありがと」と耳元で囁く。
耳がくすぐったい。
吐息まで感じる。
これはやばい。
心臓がバクバクいっている。
顔もニヤつき始めた。
はっと思い振り返ってみると、2人の冷たい視線が。
2人とも笑っていない。
さっきまでと明らかに空気が違う。
僕が悪いの?
これは僕のせいじゃないだろ。
静羽のところに行くと
「なんだか楽しそうですね……私は口で教えてくれるだけでいいですから」
と冷めた目線で言う。
だから、僕のせいじゃないって。
こねたらボウルに入れラップをかけて発酵させる。
30分ぐらいしたら生地を綿棒で伸ばす。
美明は同じ方向に伸ばしすぎて楕円形になってしまった。
楕円形のピザって斬新だなと思った。
静羽はきれいな丸型だ。
というかきれいすぎませんか。
遊理香は何故か四角い。
四角いピザって作るの難しくね。
それからトマトソースなどを塗りオーブンで焼く。
楕円形に綺麗すぎる丸形に四角形か。
個性がでるのは良い事だ。
たぶん。
そして3人が食べだした。
「「「美味しい」」」
まあ材料は一緒だからね。
食べながら3人で感想を言い合っている。
なんか仲良くなったみたいでなによりだ。
しかし、僕は違和感がある。
何かがおかしい。
しばらく考えた。
そして違和感の正体がわかった。
僕の分、作るの忘れてた!




