第40話 文化祭の決定事項
数日後、クラスメイトである優太が演劇部の部長を連れて部室に来た。
旅行・料理部に正式にオファーしたいとのこと。
4人を見回し、何かに納得したように何度も頷いた。
美明が「なんで王子は隼人君なの?演劇部の人じゃないの?」と聞く
部長が言うには、演劇部では十二人の怒れる男たちが本命とのこと。
しかし脚本家が2つ作ってどっちもやりたいと譲らない。
文化祭1日目を演劇部で、十二人の怒れる男たちをやる。
そして2日目は旅行・料理部中心で、演劇部が補佐という形でやる。
さすがに両方は無理らしい。
だから王子役は僕に回ってきたらしい。
「ではシンデレラ役もこの中から?」と美明が聞く。
「もちろん」と部長が言う。
「私がシンデレラをやります」と遊理香
「シンデレラ役は私」と美明が対抗意識を燃やす。
「私だって譲りません」と静羽
「ではオーディションだね」と部長が口角を上げて言う。
「そういえばシンデレラって最後王子のキスで目覚めるんだっけ?」と美明
「それは白雪姫です」と静羽が言う。
「では最後どんなんだっけ?」と美明が聞くと
「それが分からない」と部長
「どういうこと?」と遊理香が聞く。
「両作とも大幅なアレンジが加えられているんだ。その為の脚本家だろ?」
「じゃあ、どうなるか分からないってこと?」と美明。
「そういうことだな。でもな、脚本家的にはシンデレラの方が本命だといって譲らない。だからこうなった」
「脚本は見ていないんですか?」と静羽
「十二人の怒れる男たちの方はあらすじだけ聞いた。シンデレラは全く知らない。ただ配役は替えてないと言ってた」
「じゃあこの3人でシンデレラと継母と義姉をやるってこと?」と美明が言うと、静羽と遊理香を見る。
「オーディションで決着ね」と遊理香
「恨みっこなしですからね」と静羽
「では引き受けてくれるでいいのかな?」
「「「はい」」」
こうして、文化祭2日目はシンデレラをやることになった。
「あの、僕なにも言っていないんだけど……」
その後、コスプレ部の衣吹さんに2日日目に演劇をやることを告げた。
「そうか、我々としては残念だが、仕方がないか。では文化祭1日目はどうだろう?」
僕は3人を見る。
「それで何を作る予定ですか?」と静羽が聞く。
「決まっていない」
「えっ?」と静羽が驚く。
「喫茶で出すものや、飲み物はみんな詳しくないんだ。料理出来ないからね。だから任せる形になる。もちろん費用は出す」
3人は考え込む。
「でもいいんじゃない。どっちみち1日目やることないし」と美明
「そうだね」と遊理香が続く。
「おお!では1日目は引き受けてくれる、ということでよろしいかな?」
「「「はい」」」
こうして、まだ先の話ではあるが、旅行・料理部の文化祭の出し物が決まった。
「あの、僕なにも言っていないんだけど……」




