第39話 依頼
部長である僕は呼び出され、文化祭に向けた説明を受けた。
各部活は積極的に参加して欲しいとの要請だ。
僕は部室に戻りその話をした。
しかし、どうするかで悩むことになった。
旅行・料理部。
旅行は展示できるようなものがないし、料理は4人で作って接客は無理だからだ。
せいぜい事前に作った物を販売する程度であろう。
それ以上の意見は出ず、その日は解散した。
翌日、クラスメイトである優太が話しかけてきた。
「旅行・料理部って文化祭なにやるの?」
「まだ決まっていない」
「だったらさあ、うちら演劇部に協力してくれないかな?」
「演劇部に?」
「演劇部は今、女性が1人しかいないんだ。旅行・料理部って3人いるだろ、しかもみんなかわいい。是非出てくれないか。部長に言って主役級の役を用意するから」
「僕だけの判断では決められないよ。みんなに聞かないと」
「脚本担当が張り切って、2つの台本を作ったんだ。1つは十二人の怒れる男たち。もう1つがシンデレラ」
「女性1人なのにシンデレラ?」
「女装させようとしてたらしいんだ」
「それでいいじゃん」
「嫌だよ。十二人の怒れる男たちはいいんだけど、シンデレラの方聞いてみてくれないか」
放課後、3人に先ほどの話をした。
「演劇ねえ」とあまり乗り気でない遊理香。
「私もちょっと」と静羽
「王子は誰がやるの?」と美明
「どうやら僕らしいんだ」
すると3人が見つめ合った。
「どうやって決める?」と美明
「うらみっこなしだからね」と遊理香
「負けませんよ」と静羽
「みんなどうしたの?」
「シンデレラってシンデレラ以外の役何があるの?」と美明
「シンデレラ以外だと継母&義姉ですね」と静羽
「まあ普通にいったら私がシンデレラでしょ」と遊理香
「こればっかりは譲らないよ」と美明
そんな話をしていると、コスプレ部の衣吹さんがやってきた。
「ちょっといいかな。旅行・料理部って文化祭どうするんだ?」
「まだ決まっていませんが、演劇部から出演要請がきています」と僕が言った。
「決定したのか?」
「いえ、まだ」
「ではコスプレ部と共同でお店をやらないか?コスプレ喫茶だ」
僕は3人を見た。
みんな首を横に振った。
「コスプレはちょっと」
「いやいやコスプレするのは私達だけだ。君達には裏でお菓子とか飲み物を作って欲しい」
衣吹さんが言うには、コスプレだけでは許可が下りなかったそうだ。
そこでコスプレ喫茶なら良いと言われたが、ほとんどが料理をできない。
そこで僕らの部活にお願いしに来たというわけだ。。
「よって私達は接客。旅行・料理部が作る。どうだろう」
3人を見ると、それぞれ考え込んでいるようだった。
「まだ時間はたくさんあるので、少し考えさせてください」と僕は言った。
旅行・料理部に2つの依頼がきた。
さて、どうするべきか。




