第28話 岐阜旅行その2
夜も近くなったので、一旦ホテルに行くことにした。
駅方面に向かって歩く。
商店街だ。
アニメやドラマで何度か見たことがある。
1人テンションが上がった。
ロビーで荷物を受け取り、チェックインの手続きをした。
部屋に向かう前に、部屋着を貰って行く。
そしてアメニティもここで必要なのを持って行く。
部屋に入ると僕と静羽と遊理香がびっくりした。
ベッドが2つしかない。
サイズが大きいから1つのベッドで2人寝るということなのだろう。
「ごめん。ここしかなかった」と美明が言う。
このままだと、僕は3人の内誰かと同じベッドで寝ることに。
3人が僕を見る。
「僕は床で寝るよ」
「それだと、体痛いでしょ」と遊理香
今度は3人で互いを見る。
誰が僕と一緒のベッドか決めるのだろう。
「そんなことないよ。僕は家では床で寝てるから。フローリングじゃなくて、絨毯が敷かれてるんだから問題ない」
そして話題を逸らす為にベッドの横にあるものを見る。
コップや地元のミネラルウォーターやケトルがある。
お茶と紅茶のティーパックも。
このミネラルウォーターは500mlだがフロントに持って行けば2リットルのと交換してくれるらしい。
いろいろありがたい。
それらの話をしたが、話題は逸れただろうか。
まだ3人で互いを見ているが。
「ウェルカムドリンクももらえるんだって。後でもらいに行こう」
「そうね。夜はこれからだしね」と遊理香
僕は置いてある資料を見ながら「漫画やジムも無料だって。すごいね」
誰も何も言ってくれない。
「お風呂はどうする?」と僕が聞く
「お風呂はどうなっているんですか?」と静羽
「1つは露天風呂、2つ目は家族風呂、3つ目はそこ」と言って僕はドアを指す。
そこには小さなお風呂がある。
「家族風呂にして4人で入る?」と遊理香
「ちょ。何言ってんの。無理無理」と僕が必死に言う
「どうした?男らしくないぞ」と美明
「こういう場合の男らしいってなに」
「タオル巻けば問題ないでしょ」と遊理香
静羽が黙って頷く。
静羽は僕よりだと思ったのに……
「3人で家族風呂にするか、露天風呂にしなさい」と僕が言う
「隼人君はどうすんの?」と美明
「普通に男湯の露天風呂です」
「壁作りすぎじゃない?」と遊理香
「いや。これが普通だから」
なんか僕が悪いみたいになってるのはなんでなんだ。
「美明。夜って食事出ないんだっけ?」
「そうだよ。朝しか出ない」
「じゃあ、何処かに食べに行こう」
そういって4人でホテルの外に出た。
「何にしようか?」と僕が聞く
「飛騨牛」「チーズ」「高山ラーメン」
3人の意見が分かれる。
静羽はブレないなあと思った。
「昼に飛騨牛たくさん食べたから、ラーメンにする?」
3人とも納得してくれたのでラーメンを食べに。
高山ラーメンとは、スープとタレを一緒に混ぜて煮込むのが特徴とのこと。
スマホで調べて人気店が近くにあるのでそこに向かう。
店内に入るとラーメンは中華そばのみ。
小、並、大と量だけが違う。
静羽が小で後3人は並を頼んだ。
出汁が効いてるのにさっぱりとしたスープが麺に合う。
美味しい。
お腹が膨れたところで、ホテルに戻る。
戻ったら「お風呂行ってくる」僕はそう言って、急ぎ露天風呂に向かった。
まあ逃げたのだが。
お風呂は気持ちよかった。
風呂を出るとアイス無料の文字が。
椅子に座ってアイスを食べる。
ゆっくり食べた後に部屋に戻る。
部屋に戻ると誰もいなかった。
お風呂に向かったと思われる。
とりあえず第一関門は突破。
しばらくすると女子3人が戻ってきた。
濡れた髪。
紅潮した肌。
上げた髪から見えるうなじ。
僕は目を向けられなかった。
今更ながらなんで同じ部屋なんだろうと思った。
3人は代わる代わるドライヤーを使う。
化粧水などもつけたりしている。
何も僕がいる前でやらないでも……
そして、気まずい空気が流れる。
「さてとジムにでも行ってひと汗流そうかな」
「隼人。どうしても床に寝るの?」と遊理香
「はい」
「そんなに、この中の誰かと寝るの嫌?」
「そういう訳では(てか、言い方!)」
「お風呂で決めてきたわ。美明と静羽がそっちのベッド。私がこっち」
「つまり私と寝るのは嫌だと」
「そういうわけでは。だってまずいでしょ」
「私は構わないわよ」
「とにかく僕は床で寝ます。これだけは譲れない。じゃあジムに行ってくる」
そういって部屋を飛び出した。
トレーニング機器はかなり本格的だった。
なんで観光ホテルにトレーニングマシンがあるのか不思議だ。
ランニングからプレートロードフィットネスマシンにダンベルをやる。
何をやってるんだろうと我に返ったのは30分後だった。
部屋に戻ると3人は紅茶を飲んでいる。
そして「明日に備えてもう寝よう」と言い早々と床に。
遊理香の視線が痛い。
しかし構わず寝ることに。
腕が痛い。
腰が痛い。
背中が痛い。
でも寝るしかない。
しばらくしてようやく眠りについた。
何やってんだろ僕は。




