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第27話 岐阜旅行その1

岐阜旅行当日の朝を迎えた。


最寄り駅で待ち合わせをしてから電車で東京駅に。


最寄り駅に着いた時、僕が最後だった。


「隼人君来た。さっそく行こうか」と美明が言う。


僕は3人を見る。


この前の告白といえる言葉を受けて、いまだに僕は戸惑っている。


3人は僕に笑顔を返す。


僕も笑顔を返したが上手く笑えてない気がした。


朝ということもあり、東京駅までの車内は混んでいた。


ようやく東京駅に着くと一同ホッとする。


新幹線の座席は右側の2人席を前後で取っている。


前が僕と美明。


後ろが静羽と遊理香。


ちなみに美明が窓側だ。


新幹線が発車する。


品川まではそれほど速く感じなかったが、品川を出るとスピード感を感じる。


そして新横浜を過ぎた辺りで一気に加速。


美明は外の景色を眺めている。


僕も外の景色を見ているが、どうしても美明の顔が視界に入る。


外の景色は住宅街や畑が続いていた。


景色よりも美明の顔の方が綺麗だと密かに思った。


突然外が暗くなる。


トンネルに入ったのだ。


すると窓ガラスに映る美明と目が合った。


僕は目を背けてしまった。


再び窓ガラスをみると、ガラスの反射で美明が僕を見ているのが分かる。


どう対応したらいいのか分からない。


チラリと後ろの席をみた。


静羽と遊理香が話しているが僕が見たのを分かると、2人とも目線を合わせ笑ってくれた。


どうしたらいいんだろう。


僕は彼女が出来たことがない。


だからスマートな対応が出来ないのだ。


トンネルを抜けて再び外を見ると遠くに富士山が見える。


しかし新富士駅を通過した辺りからみえなくなった。


この辺りが名古屋との中間なのかな。


そして単調な音と景色に眠気が来る。


僕の肩が揺すられて、声が聞こえる。


「隼人君もうすぐ名古屋だよ。


どうやら寝てしまったようだ。


外を見ると新幹線が減速して高いビルが。


名古屋に着いた。


時刻は9時30分前。


速い。


流石新幹線。


この後は乗り換えて高山を目指す。


特急ひだに乗り換えた。


また2席ずつで今度は隣りに遊理香が座った。


「隼人よろしくね」


僕が笑顔で返すしかできなかった。


さて列車が出発したのだが、後ろ向きに走っている。


なんか違和感がすごい。


車内アナウンスでしきりに逆向きに走りますとは言ってたが。


車内は新幹線と違って空いていた。


なのでちょくちょく遊理香が話しかけてくる。


車内アナウンスが岐阜駅に到着することを告げる。


外を見ると遠くにお城が見える。


「隼人お城が」


「岐阜城だろう」


岐阜駅を出発すると、向きが正常になった。


そして1分ぐらい車内アナウンスが流れる。


内容はこの路線の説明と、名所が見えたら教えてくれるという内容。


親切すぎだろ。


しばらくすると車内アナウンスが。


「右側前方に見えますお城は、国宝にも指定されています犬山城です」


そして犬山城の説明が続く。


なんか観光バスに乗ってる気分だ。


次は木曽川の説明アナウンスが。


その後しばらくすると地元の高校生の車内アナウンスが流れる。


内容は岐阜の紹介。


英語でもアナウンスが流れる。


バラエティに富んでいてすごい。


しばらくすると外の景色が山景色に。


一気に旅感が来た。


そして2時間半近くで高山駅に着いた。


東京駅から約4時間半。


12時をほんの少し回ったぐらいに到着。


駅に降りるとみんな伸びをする。


4時間半も座っていたのだ。


ところで女の子が伸びをしてる姿が僕は好きだ。


ちらりと3人を見てしまう。


手とか伸ばしているのがかわいい。


駅を出て周りをみると、普通の地方駅って感じだ。


まずはホテルに向かいロビーに荷物を預ける。


その後美明を先頭に10分ほど歩くと、景色が変わる。


古い町並みってエリアだ。


そのまんまの名前なのね。


すると行列が出来てるお店がある。


「ここにな・ら・ぶよ」と早くもバテぎみの美明。


早すぎだろ。


どうやら握り寿司のお店だ。


飛騨牛の。


4人のテンションが上がる。


2貫で竹炭塩としょうが醤油が選べるのや軍艦。


両方食べれる3種盛りにおすすめと書かれたトロさしにぎりの4つから選ぶ。


美明と静羽がトロさしで、僕と遊理香が3種盛り。


お皿代わりにせんべいに乗っけられている。


僕が食べた3種盛りは、竹炭塩・生姜醤油・軍艦と味の違いが楽しめ、飛騨牛の甘みと旨みがしっかり感じられて美味しい。


トロさしの方は、その名の通りトロけるような食感がすごいとのこと。


トロも食べたかった。


続いては綿菓子専門店らしいお店に。


メニューの看板をみると、雪国すき焼きというものが。


赤身と霜降りの2種類なのでそれぞれ分かれて注文。


出てきたのはすき焼きの入ったカップの上にアフロみたいな綿菓子が。


斬新だ。


綿あめの下にすき焼きを食べたのだが美味しい。


こちらも飛騨牛が使われている。


さらに綿あめを溶かすと甘さが増し味変!


そんな時、遊理香が「隼人あ~ん」とお肉を口の前に。


反射的に食べたでのある。


しまった!


美明と静羽の冷めた目が。


違うんだ。


これはつい条件反射で。


遊理香がお返しは?みたいな顔をしている。


出来るわけがない。


僕は味変が出来る話をして誤魔化した。


しかし誤魔化せていなかった。


2人のテンションが落ちっぱなしだ。


食べ終わると急ぎ外へ出た。


少し気まずくなりながら歩いて行くと気になるお店が。


「静羽、チーズって書いてあるぞ」


中華まんのような大きなお饅頭のような見た目に、飛騨牛まんとチーズ飛騨牛まんと書かれている。


静羽の目つきが変わった。


やった!


ボリュームがあり、美味しい。


今のところ飛騨牛尽くしだ。


僕は美明にチーズのあるところをちぎって渡す。


美明のテンションが上がった。


すると遊理香の冷たい視線が。


もう、どうすりゃいいのさ。


誰かのテンションを上げると、誰かが下がる。


これってパズルか何かですかね。


今は美明と静羽が通常に戻り、遊理香が落ち込んでいる。


とりあえず古い町並みを歩いて回る。


現代とは思えない空気を感じる。


遊理香の髪の毛に落ち葉が付く。


僕が手で取ってあげると、遊理香のテンションが上がって美明と静羽のテンションが……


その後は高山陣屋へ。


ここは幕府の直轄領だった時期の飛騨統治の拠点だそうだ。


入場料があるが、高校生以下は無料。


やったね。


陣屋を堪能した後は川沿いを歩いた。


その後朱色の橋が。


「この橋綺麗」と美明


遊理香が寄って来て、橋をバックに僕とツーショット写真を撮る。


それを見た美明もやって来て僕とツーショット写真を。


静羽のテンションはどん底になった。


もうどうにでもなれ。


「静羽、一緒に撮ろう」僕は言って静羽を呼ぶ。


静羽が満面の笑みでやってくる。


僕はスマホで静羽とツーショット写真を。


「私に送って」と言いながら笑顔になる。


そして、美明と遊理香が……

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