第17話 計画
部室でそれぞれ思い思い過ごしている。
美明はこの前行った長瀞などがよほど楽しかったのだろう。
旅行雑誌をみながら、次は何処がいいか考えている。
静羽はチーズタルトドリンクを飲みながら、チーズのお店を見ている。
遊理香は、今人気の漫画を読んでいると見せかけている。
というのもカバーは人気の漫画だが、中身は少女漫画だ。
今更隠す必要あるんですかね。
僕は勉強だ。
わからないところは、静羽と遊理香に聞く。
でも、この前の旅行から、なんとなく静羽には聞きずらくなった。
「隼人君ちょっと」美明が呼ぶ
雑誌をみせながら「夏休みに泊まりで旅行に行かない?」
そういっていくつか候補を見せる。
これには静羽と遊理香も反応。
「美明、何処行くの?」と遊理香
「う~んとね。いくつか候補があるんだけど」
「お泊り……」静羽が小声で言う
結局美明がみんなに説明をしだした。
「候補は長野・金沢・岐阜」
そして3つの場所の説明をする。
後は泊まりでホテルに泊まるなら、未成年者宿泊同意書というのも必要という。
こちらは以前みんなに聞いたけど、親の許可は下りるとのこと。
長野は涼しい高原と自然が売りで、軽井沢が中心。
金沢は和風の街と食べ歩きなどで兼六園、ひがし茶屋街、近江町市場など
岐阜は山景色と古い町並みが売りで、高山・白川郷など。
4人はいろいろ意見を言うがまとまらない。
遊理香が金沢で食べ歩きが良いと言い、静羽は長野ならナチュラルチーズの牧場が多いから行きたいと言う。
美明は岐阜に興味があるようだ。
飛騨牛に下呂温泉が良いと。
3人は隼人を見る。
僕はじっくり調べたいと、その場で意見を言うのを避けた。
その後時間が来たので帰ることになったのだが。
美明は家でもっと調べたいと急いで帰ってしまった。
遊理香は本屋に寄りたいと言って別方向に。
そこで静羽と2人きりになった。
少し沈黙が続く。
沈黙に耐え兼ね「静羽は泊まり大丈夫なのか?」
「うん。ただ、楽しみでもあり、少し恥ずかしいのもある」
「恥ずかしい?」
「まあいろいろとね」
また沈黙。
そこで思い切って聞いてみた。
「静羽、この前のライン下りでのことだけど。何を言いかけたんだ?」
静羽は下を向き「別になんでもない」
そういうと少し早く歩き振り返る。
「私、旅行に行くのは何処でもいいかな。何処も楽しみ。じゃあね」
そういうと静羽は僕から離れていった。
結局答えは教えてくれなかった。




