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第14話 美術部盗難事件(後編)

絵が消えた。


大きなキャンバスだ。


一夜にしてなくなったのだ。


美明は真梨に説明されて考えた。


考えたが何も出てこなかった。


仕方ないので、旅行・料理部の3人に助けを求めることにした。


「美術部の子の絵が消えたんだって。探すの手伝って」


4人で美術室に向かった。


アネモネは困ってる人がいたら助ける人だった。


ここにいるかもしれないアネモネも、助けになりたいと思っているだろう。


美術室ではみんな絵のことを話している。


真梨が美明の連れてきた人たちを誰?と思いながらも説明し始めた。


昨日まではあったこと。


最後に見たのは描いてた本人である小百合。


小百合は帰る時に考え事をして、鍵を閉め忘れたこと。


気づいたのはさっき。


つまり放課後であること。


隼人が「どう思う?」と静羽と遊理香を見る。


「昨日の夜中から今日の放課後までかなり時間がありますね。ましてや鍵を夜閉めていないなら、今日も含めて誰でも可能ですね」と静羽が言う。


「夜中はないでしょ。流石にセキュリティとかで怪しい人はわかるでしょ」と遊理香


「う~ん。今日の朝から、放課後が有力?美術の授業があったクラスが怪しいかな」と隼人


「美術部で描いた絵って帰る時どうしてんの?」と美明が真梨に聞く


「向こうの部屋に仕舞って帰るよ」と真梨


4人は別室を見て、それから再び考え出した。


「ゴミ捨て場は見ました?」と隼人が真梨に聞く


「いえ。見てないです」


4人でゴミ捨て場に向かう。


しかしキャンバスらしきものはなかった。


帰りに職員室に向かい、美術教師に今日授業があったかを聞いた。


すると2年が授業があったとのこと。


美術室に戻り、2年生らしき人に聞くことにした。


「今日2年生は美術の授業ありましたよね。盗める人とかチャンスはあったでしょうか」と隼人が聞く。


2年の先衣と芽衣は顔を見合わせ「無理だと思うよ」と言った。


その後は念のため美術部の両隣りのクラブにも聞いてまわった。


両クラブの人達も怪しい人は見なかったと言う。


完全に手詰まりとなった。


帰り際に「怪しい人はみなかったけど、芽衣はみたけどね」


「えっ何時ですか?」と隼人


「昼休み」とその部活の生徒が答えた。


美術室に戻り、美明が真梨を手招きをして呼び寄せた。


「芽衣先輩の目撃情報があったけど、どんな人ですか?」と隼人が聞く


「芽衣先輩が?いい人ですよ。後輩思い出し……」


そして考え込んでしまった。


美明がどうしたと聞くと


「無くなった絵は先衣先輩の肖像画だったの」


「つまり先衣先輩の絵を見て嫉妬したといいたいの?」と遊理香


「そう……思いたくないけど、可能性は」と真梨


「でもどう処分するんです」と静羽


「それは……」と真梨


結局わからないままだった。


「もう1度別室に行ってみたい」隼人が言う


真梨も含めて5人で別室へ。


そこにはたくさんの絵が。


キャンバスもたくさんある。


「ひゃあどれも上手いね」と美明


その時隼人が1枚のキャンバスの絵をジッと見た。


「隼人エロいのであもあった?」と遊理香


「この絵だけなんか変じゃない」と隼人


真梨が寄ってきて見る。


「なんか雑」と真梨


静羽がよく見て「これキャンバスの厚みが違います」


みんなで絵をジッと見る。


「二重だね」と遊理香


「剥がしてみたら」と美明


そして絵を手に取り、美術部のみんなにこの絵の持ち主を聞く。


誰も知らないという。


先衣先輩と芽衣先輩に二重構造と話し、キャンバスを剥がしていいか許可をもらった。


そしてキャンバスを剥がすと、肖像画が。


一同がざわつく。


そして小百合を見る。


真っ青である。


そして告白をした。


この絵に私の感情が入って納得できなかったこと。


みんなに見られていたから、なかったことに出来なかったこと。


大きすぎて捨てられなかったこと。


だからこの絵の上に新しくキャンバスを貼って隠そうとしたこと。


これらを言った。


先衣先輩が絵を見る。


「これが私……」


小百合が先輩を見る。


「私こうなるようにがんばるよ。素敵な絵だね。ありがとう」


こうして事件は解決したのであった。



4人は部室に戻り先ほどの出来事を話す。


「私最後感動しちゃった」と遊理香


「私も」と美明


「同じくです」と静羽


「自分で描いたのに納得出来ないのはつらいよね」と美明


「わかります。つらいですよね」と静羽が同調する


「完璧にしたいのに、納得できないやつでしょ」と遊理香


僕はハッとして目の前の3人を見る。


この感じ聞いたことがある。


かつてアネモネも似たようなことを言ってたことを。


もしかして……


僕は、さっきの事件とは別のことを考え始めていた。

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