第12話 チーズ
静羽がスマホをジッと見ている。
心なしか息遣いが荒く見える。
目もギラギラしている。
どうしたのか聞くと
「チーズですよチーズ!」
「で、チーズがどうした」
「食べ放題なんですよ。しかも珍しいのが」と興奮気味に話す静羽
少女漫画を読んでた美明と遊理香も何事かとこちらを見る。
静羽が珍しく興奮状態で話しているのをまとめると、1時間食べ放題だそうだ。
予約制であること。
最初に全種類(その日のチーズ10種類ぐらい)出てくること。
ワンドリンクとハーフサイズのピザが出てくること。
パンやサラダやドライフルーツなども食べ放題とのこと。
そしてチーズは店員にお願いして、お皿に入れてもらう方式であること。
「私予約します」
「でもちょっと値段が」と僕はスマホを覗き込み言う。
「何を言ってるのですか、これは絶対にお得です!」
僕は、美明と遊理香を見た。
2人もどうしたものかといった表情だ。
「私1人で行くから大丈夫ですよ。山羊のチーズはクセがあって、チーズ好きの人でも好みがわかれるぐらいなので」
でもせっかくなので、美明と遊理香とアイコンタクトをとって「僕達もいくよ」と伝えた。
静羽は喜んだ。
きっと1人で行くのは抵抗があったのだろう。
予約も取れて当日お店に向かった。
「あの、食べ放題の予約をした静羽ですが」
そして席に案内され説明を受ける。
そしてチーズを乗せたお皿が4人にいきわたる。
僕はコーヒー・静羽は紅茶・美明と遊理香はハーブティーを選んだ。
僕と美明と遊理香はチーズの説明を見ながら、どれを食べようと話していると、静羽が立ち上がった。
「静羽どうした?」
「チーズもらってきます」
静羽の皿を見ると10種類のチーズが無くなっていた。
何時の間に……
僕達3人は1こずつ、これ美味しいとかスモークが良い感じとか、なめらかで美味しいとか感想を言い合った。
その後チーズたっぷりのハーフピザが来て3人で美味しいと言って食べたのである。
特に美明は、このチーズピザがかなり気に入ったようだ。
その頃静羽は4週目に向かっていた。
あなた普段小食だよね?
そんなこんなで時間がきた。
静羽をみると顔がブルーチーズのようになっていた。
「ちょっと気持ち悪いです」
そりゃそうだろうと思った。
「チーズをお土産に買って、帰りましょう」
ちょっと狂気を感じたのであった。




