第11話 少女漫画は誰の物?
僕は放課後部室にやってきた。
すると床の隅に本が落ちているのを見つけた。
中身を見てみると、少女漫画だった。
しかもイケメン王子様が出てくる、こてこての恋愛もの。
誰のだろうか。
しばらくして3人が部室にやってきた。
そこで「この本落ちてたよ」と言って3人を見るが、皆顔を見合わせている。
持ち主いないの?
部外者?
でもここ部外者こないしなあ。
そこで誰のか考えてみることにした。
まず美明。
彼女は少女漫画は読みそうである。
しかしこてこて恋愛ものは読むのか疑問である。
友情ものやファンタジーものの方が読んでそうなイメージ。
次は静羽。
ぶっちゃけ一番読みそうである。
名乗り出なかったのは恥ずかしいから。
一番しっくりくる本命だ。
最後は遊理香。
そもそも少女漫画を読まなそう。
彼女のイメージからは、ファッション誌の方がイメージにぴったりだ。
結論。
静羽だな。
ではどうするのがいいか。
1人になった時に渡すのがいいか、机の上に置いておいておくか。
こう考えていたらある考えが浮かんだ。
そういえば、最近僕の立場が弱くなった気がする。
部長として、唯一の男子として威厳を取り戻さねば。
そこで、自白させることにした。
3人で話をしている時、突然僕が言い出した。
「君のことを思うと夜も眠れない。この胸の痛みはなんだ。今君は何をしてるのだろうか」
本の中の王子様のセリフである。
すると「今君はどうしてるのだろうか、だ!」
声の主を見るとまさかの遊理香であった。
3人で遊理香を見る。
「なに?私が読んでちゃ悪い?」
1番イメージしずらかった遊理香が持ち主だったとは。
遊理香が珍しく顔が赤くなっている。
すると「遊理香。今度貸して」と美明
「私と貸し合いっこしましょ」と静羽
遊理香は一瞬戸惑ったけど、笑顔で「うん!」と返事をした。
なんだか前より3人の中が深まったみたいだ。
すると「声に出して読むなんてサイテー」と静羽
「王子様のイメージが崩れちゃう」と遊理香
「隼人君さあ」と美明
どうやら更に立場が弱くなってしまったようだ。




