chapter7
さて、やっと(作者が)名前を出してくれたので自己紹介と洒落込みましょうか。口下手な俺がどこまで話せるだろうか。
姓は大嶺、名は真牙。特に際立った特徴も無い高校生。
よくある“主人公さんの実家は最強の武術家系だった!”みたいなチートよろしくな展開にはならない。
父、母、妹&俺の四人家族で普通の一戸建てに住んでいたが、高校の進学をきっかけに一人暮らしに踏み切った思春期の終わりごろの18歳。
賃貸マンションの三階のワンルームに在住。大学受験のつもりも無く、父親の働いてる銀行に就職するつもりだった。
のんきに残りの高校ライフを満喫しながら勉強とPCを1:5ぐらいで行う所詮ヲタクであった俺が、何故だか神様に拉致され、ここで独り自己紹介することで、
「「「・・・・・・・」」」
ギルド内に居た十人ほどの人々から冷たい目線を受けなければならないのか。
答えは神のみぞ知る。
「あの・・・独り言は終わりましたか?」
「・・・ハイ。」←涙
あぁ自己紹介なんかするんじゃなかった。思いっきり口に出ていたよ。独り言レベルの呟きでったのがわずかながらの救いだ。
さぁ終わったことは忘れよう。
今、俺は受付さんから教えてもらった宿屋への道のりを歩いてます。旅人の服と革サンダル、更には武器装備なしでは今後の冒険者生活に支障が出るので、途中にあると言う防具店、武具店に寄ることにしている。
あの後、二階でガウルの死体をを換金して銀貨十五枚を手に入れた。ガウルの換金可能な部位は牙、毛皮、尻尾の三つ。それぞれ銀貨一枚だったので五匹分、3×5、締めて十五枚だ。アイテムボックスのポーチからガウルを出したときは職員の人に驚かれたが、魔法ってことで誤魔化しておいた。
ちなみに銀貨一枚で大体1000円だ。さっきから道の端にある出店でのやり取りを見て覚えた。俺って賢いね!
見たところ銅貨100枚で銀貨一枚、銀貨100枚で金貨一枚みたいだ。銅貨が十円、金貨は十万円・・・。
この冒険者証の指輪は紛失しないようににしないと。
とはいえど、ここの世界のお金とモノとの価値観なんか知る筈も無い。もしかしたらこのあたりの出店が安いだけかもしれないから、一概に日本円で例えるのは愚考だろう。
まぁ半年もすれば金銭感覚も慣れるだろうから気にしない。
と思考を巡らしているうちに、
「へい、らっしゃい!」
血気の多いおっちゃんが居る武器屋に到着。ちなみに屋台ではなく、トンカチの看板を掲げた建物の中である。お隣が防具店というなんとも利便性の高い立地で商売してやがる。
「短剣と杖を探しているところなんですが。」
「おう、またちっちゃい兄ちゃんが来たな。短剣も短杖も置いてるぜ。」
「ちっちゃいって言わないで下さい。」
そう言いつつも棚に並べられた武器を眺めていく。多種様々の武器が並んでいる光景は漢をくすぐられる。
「興味津々って顔してんな。そこの戸棚が短剣とかで樽に入れてあるのが杖の類だ。まぁ好きに見ていってくれや。」
「わかりました。」
その日、ここで二時間ほどを費やして選んだ武器を、値切りに値切って銀貨五枚にまけてもらった。




