↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オンリープラネッツ  作者: 星塚もぐら
第2章 学園
PR
22/29

22 ノルノワンネ夫人


あたりざわめく。


「たしかに、今日は普段、ともに入場する娘ではなかったが。」

「ノルノワンネ公爵夫と?いやともにゴルーチェ公爵とくるということは今後は公爵代理というべきか?」

「そんなわけないでしょう!あのふたりが手を組むなんてありえない。」

「いや、でもゴルーチェ公爵も妻を亡くして8年ほどたつだろう?再婚してもおかしくない。」

「それ自体はおかしくなくてもふたりが結婚することがおかしいのでは?」

「はあ、相変わらず、ノルノワンネ夫人は美しい。」

「でも大きい扉のほうから入場してきたということはそういうことだろう。」


ざわめきは収まらない。そんな周りの貴族たちを気にせずに2人は余計視線を集めるように扉の前へ立ってまっすぐ前を見つめていた。というより、視線を集めるパフォーマンスであろう。中央のカーペットにいる人物らも己のペアとさらにひそひそと話し出す。


「あのふたりが組むなんてこと本当にあるのかしら。」

「どうでしょう。組まれたらこちらにはもうどうしようもありませんが。」


眼鏡の女性とその息子が深刻そうに話す。それとは対照的にその横では若い男と女があまり深刻ではなさそうに話をしている。


「あのふたりが組んだら面白そうだな!」

「もう、そんなこといわないでください。」

「いや、でもあのふたりの関係次第で経済が動くから注目しとかないと。」

「それはそうですけど・・・。まあ、でも公爵夫人は相変わらずドレスなどのセンスがいいですわね。」


そういわれるノルノワンネ公爵夫人は真っ赤なドレスを着ていた。しかし、真っ赤なドレスであっても今宵の主役の一人であるゴルーチェ公爵を脇役にせず、むしろ、より高みへと押し上げる。おそらくゴルーチェ公爵の服もノルノワンネ公爵夫人が仕立てたのであろう。意匠などがところどころ同じになっており、夫婦ではないがこの夜会でのパートナーであることが一目でわかるようになっていた。


「なるほどな。私の情報収集が甘かったようだ。」

「え?なに、どうしたの?」

「いや、ゴルーチェ公爵夫人がなくなられていたことを知らなかったのさ。」

「それにもまた事情があるのですわ。」


ヒューとアリスが話している横にアナスタシアが並ぶ。それに慌てたのは公爵が入場した時に流れで話を切り上げたため会話を聞かれていないと思っていたアリスとヒューだった。


「アナスタシア様!」

「驚いておりますわね。ふふっ、母の死にもまたいろいろあるのですわ。これ以上はご容赦くださせ。」「いや、こちらこそすまない。ありがとう。」


アナスタシアはアリスのお礼にに何も反応せずに公爵のほうを向く。後ろには相変わらずライオネルトが黙ってついている。ゴルーチェ公爵とノルノワンネ公爵代理はゆっくりと中央のカーペットに歩いてくる。公爵代理はライオネルトには劣るが美しかった。特に動く動作、視線、それらはもはや一級品どころではない。歩くだけであふれんばかりの魅力があった。やがて、ふたりはゆっくりと中央のカーペットにやってきた。皆が黙り込んで2人の動向を見守る。その視線の中公爵はゆっくりと口を開いた。


「皆様方。今日はこの夜会にお集まりいただき感謝する!今宵のメインイベントを楽しみにしているところだろうが、私もここにいる者たちとしばし話がしたい。もう少し近くの者たちとの交流を楽しんでくれ。」


あたりの貴族は中央にいる面々への興味が隠せない様子だったが、主催の顔を立ててか、こちらをときどき伺いつつ周りと話を再開した。


「やあ、ヒュー殿。今日会えて嬉しい限りだ。」

「こ、こちらこそゴルーチェ公爵と会えて光栄です。今日はありがとうございます。」

「いや、例言うのはをこちらのほうだ。今この宇宙でまた新たな才能を持つものが現れると思ってもいなかった。」


ふたりはそういいながら握手を交わす。その横ではノルノワンネ公爵代理がアナスタシアに話し掛けていた。


「直接話すのは久しぶりね。アナスタシア。」

「お久しぶりです。ノルノワンネ公爵夫人。今日、父とともに入場してくるとは思いませんでした。」


公爵代理はその言葉に目を丸くすると次の瞬間口をあけて笑った。


「聞いてなかったのね?あー、可笑しい。まあいずれ分かるわ。」

「わかりました・・・。」


アナスタシアの顔は不満げであった。しかしこれ以上踏み込むべきではないことも分かったのかこれ以上口は開かなかった。そんなアナスタシアに興味が薄れたのか、公爵代理はアリスに声をかけた。


「かなりお久しぶりね?<宇宙の英雄>さん。」

「お久しぶりです。ノルノワンネ公爵夫人。ですが<宇宙の英雄>という称号は私には過ぎたるものです。どうか、アリスと名前で呼んでいただけると。」

「あら?そう。でも私はその称号かっこよくて好きよ。あなたのその時の話をモデルにした劇もね。他の恋愛劇とは違って子供のころの憧れを思い出させるわ。」

「それは光栄です。ところで私の衣装になに問題でもありましたでしょうか。」


アリスが不安げな顔をする。それほどまでに公爵代理はアリスの衣装を話しながらじっと見つめていた。


「あ、いえ。あなたの衣装に問題があるわけじゃないわ。むしろ素敵よ。」

「ありがとうございます。そういって頂けると嬉しいです。」

「あなたが用意したの?」

「いえ、そこにいる少年、ヒューの友人であるアラン・キー・ホークスとエマ・イーグルに用意してもらいました。」

「そう・・・。あの鳥の一族ね。実はそのドレス、私のブランドのものなの。」


アリスが驚いた顔をする。


「そんな偶然もあるのですね。」

「偶然・・・。まあそうね。すごい奇跡ね。」

「公爵夫人の衣装もとても素敵ですね。」

「まあ、ありがとう。気に入っているのよ、これ。」


アナスタシアも加わりその場でそのまま3人は談笑していたが、ヒューと先程まで話していた公爵が手を挙げると、ふとあたりが暗くなり、シャンデリアのきらめきが中央にだけ残った。


申し訳ありません。昨日は投稿できませんでした。

重ねて、毎日投稿するといっておりましたが、2日に1話投稿する形となりそうです。

今までより話が進むスピードが遅くなると思いますが今後もよろしくお願いいたします。

ブクマ・評価いただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。