第三百八十三章〜お酒の酔い
嗅がせていただきました。遅くなりまして申し訳ございません。蘭馬は必ず男からナンパされてしまう能力を駆使して逃亡劇を続けます。また新たなる男。彼の運命は?お楽しみに
駅に併設されたショッピング・モールを出てすぐに居酒屋があった。午前中だからか、客は男と蘭馬そしてもうひと組み、二人だけであった。
「お飲み物は何になさいます?」
席に着くなり、黒い法被を着た女店員が声を掛けてきた。男が、
「生で」
と答えるので、蘭馬も「わたしも」
と言うしかなかった。正直お酒にはあまり強くないのだ。
注文用タブレットを男は自分と蘭馬との間に置いた。━━何にする?食べたいものは?
と訊いてきたので、
「お任せします。好き嫌いはないので」
「一番選びにくいパターンじゃんか。じゃあ……」
男はぱっと見、10品ほどタブレットで注文し、生ビールに口をつけた。
♢
ほろ酔い気分だったのが本格的に顔が紅くなり、歩くもままならない酩酊状態になりつつあった。
男は名前を柏木と名乗った。嘘か本当かはわかり得ないのだったが。
「困っているなら 家に来ないか?」
生ビール大ジョッキを三杯飲み、つまみもひと通り食べた柏木が突然そう言い出したのだ。
何で困っているとわかるのだろう?顔に出ているのかしら?そんな風に思いながらも考えた。柏木の家へ?それもいいかもしれない。そう思えてならなかった。スマートフォンかま振動したよあな気がしたので確認すると実家からの不在着信が一つあった。そういえば、実家に何日も帰ってはなかった。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。次を書き始めますのでよろしくお願いいたします。




