第三百七十九章〜またもや……
書かせていただきました。またまた事件勃発?です。翔子にとっては踏んだり蹴ったりなのでしょうか?あるいは自業自得というのか?私もお楽しみいただけましたのならば幸いです。
救急隊員の話す様子を聞いたところ、翔子の症状は右肩の脱臼のようだった。上腕骨頭が、肩甲骨の受け皿から外れたのだという救急車 路上でかなりの間待機した。救急患者の受け入れ体制が整っている外科医がなかなか見つからないらしい。
翔子は首から肩甲骨にかけての激痛に耐えた。右手の甲には痺れも 感じ始めている。
痛みに耐えながらも翔子は気づいた。このことを克典と幸司に連絡しなければ……。左手でスマートフォンを操作した。
「あなた」
克典が出た時の第一声であった。克典は仕事中のようだった。
『なんだ、どうしたの?』
彼の声が妙に間延びしているように感じられた。
「ごめんなさい」
そこから会話は始まった。
『なんだ?どうして謝る?』
彼は聞いた。もしかしたら何かを感じ取っているのかもしれなかった。翔子にはそう思えてならなかった。
「わたし、転んじゃって。脱臼しちゃったみたいなの。今救急車の中。身動き取れなくて救急車呼んで頂いたの。だから……。今日の夕ご飯の支度はできないかもしれない御免なさい。許して」
『ち、母子揃って骨関係とはな』
それは確かに克典からの言葉だった。舌打ちの音ははっきりと聞こえた。
翔子はとても寂しく哀しい気持ちになった。慰めの言葉を期待していたわけではない。ただ、そうなのか、そんなものか、と思っただけだ。
になっていただきまして誠にありがとうございました。




