第三百七十三章〜円山町にて
書かせていただきます。せっかくのデートの日、こんなんはたくさんあります。玲子の目は常にき(たかなからばなりません。ところが…。
副島満と高木翔子=平井聡はもう長年の知り合いであるかのように仲睦まじい様子であった。まるで夫婦の自宅に帰り着いたかのように慣れた手つきでドアを開いた。きちんと ベッドメイクされた キングサイズのベッドが部屋の中央に据えてあった。
翔子は副島に身を預けた。彼は翔子を抱えたままベッドに倒れ込むように横になった。
「優しくしてね」
彼女は処女であるかのように初々しい雰囲気を纏っていた。衣服を脱ぐ儀式が終わり、二人は 抱き合った。素肌と素肌の触れ合いは、翔子を甘美な世界に導いた。
全てを忘れ掛けた。克典のこたも…、幸司のことも…、そして玲子のことも。
その時である。マナーモードにした翔子のスマートフォンがぶー、と振動し始めたのは。
最初、翔子はそれを、無視しようとした。が、副島の視線が翔子のスマートフォンの方に向いているのがわかった。
ディスプレイまでは見えないが、玲子であろうと確信したいた。
無視しようとしても無駄よ、と言わんばかりにそれは振動し続けた。
「誰から?」
副島自身が萎えているのを翔子も感じた。
彼女は、
「誰かしら?どうせ何かの営業よ」
などと誤魔化そうとした。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。 できたら もう一生 書きます。よろしくお願い申し上げます。




