第三百五十七章〜再びあそこへ。
書かせていただきます。また翔子は行ってしまうのでしょうか。この場所に。あの場に、夫を裏切っていうのは翔子の方でした、の生活はいつまで続くのでしょうか?家庭は崩壊してしまうのでしょうか。乞うご期待
当分の間、幸司の通学はタクシーでさせることにした。それは克典が決定したのであるが。タクシーを捕まえるまでは翔子が同伴することとなった。それくらいは、まったく苦労にもならないのであるけれど。
♢
幸司の乗る黒塗りのタクシーが見えなくなるまで見送ると、すぐに翔子は踵を返し、まんに戻った。タクシー配車アプリを使っているので待ち時間さえ殆どなかった。
部屋に戻ると、克典がテレビのニュースに見入っていた。熱いお茶を呑みながら、
「平井聡って男がなかなかみつからないようだな。もう死んでる可能性もあるとか言っているぞ。どう思う?」
キッチンで洗い物をする翔子に訊いてきたのだ。
どきいっ!!
翔子=平井聡の心臓は止まりそうになった。しかし、応えない訳にはいかなかった。
「そうねえ。何処かに居るのかもしれないし、少し前に、北海道で事件を起こしたとか言ってなかったかしらあれはどうなったのでしょうかね」
声は震えていた。克典が、知っていてそんな話題を振ったともおもえないが、心臓には悪い 話題である。
━━仮にひらの身体が死んだとしよう。それなのに、その魂である平井聡が乗り移った翔子が無事であるならば、平井聡が心配していた疑問、『肉体が滅びたら魂も死ぬのでは』という心配は不要だったということになる。
それはそれで嬉しいのである。
兎に角時間がない。そんなことより翔子は小金を稼いでいかなければならないのに変わりないのであった。
お読みになっていただきました 誠にありがとうございました。




