第三百五十六章〜衝動
書かせていただきます。息子の手術に当たっても、翔子=平井聡の心は落ち着きません。何をしても満たされません。翔子は、堕ちていってしまうのでしょうか?お読みになっていただけましたら幸いです。
翔子は、衝動的に今すぐ買う、ボタンをタップしていた。何も考えられなかった。少しでも副島満から気に入られたい。
━━そうだ。商品到着日時はいつだ?次のデートまでに間に合わなければ困る。買った 意味がなくなってしまう。
『最速・翌日配達』とあった。迷いが無くなった。『注文を確定する』ボタンをタップした。
価格は¥25300となっていた。この前の報酬の半分と少しが消えた。またお金を稼ぎに行かなければならなかった。━━また良い出遭いがあると良いのだが……。
♢
手術中の表示ランプが消え、手術が完遂されたことを告げた。オペティッシュに載せられた幸司が出てきた。
「こうちゃん。こうちゃん!」
翔子は息子の名を呼んだ。彼の顔色は良いようだった。
「先生。結果はいかがでしたか?」
担当医師の腕を捕まえて訊いた。
「結果は良好です。時が経てば治ります。後遺症は残りません」
医師は事務的に伝えるだけだった。
「そうですか。有り難う御座います先生!」
深く頭を下げた。
やはり翔子には、一抹の罪悪感があった。
手術の成功を克典に報告しなければならなかった。もう帰宅しているのであろうか?食事外で済ませてきたはずだ。
こちらも、幸司とふたりしてファミレスにでも行って食事をするとしよう━━。彼が、松葉杖を使ってでも歩ければのお話ではあるけれど……。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。お風呂に入ってから次を書きます。どうぞよろしくお願い申し上げます。




