第三百二十二章〜再会に向けて
書かせていただきました。投稿しようと思います。だんだん ラストに近づいている雰囲気を出しているつもりですが……。いつもお楽しみいただけましたのならば幸いです。
━━お前と俺は永遠に親友だ。言い残して思い出の詰まったアパートを蘭馬は後にした。涙は出なかった。これからしなければならないことの方が余程辛い筈だった。そう思えば哀しみは少し薄まった。それにしても…。
まず、何処に行こうか━━。
蘭馬は考えた。夏美との関係性をはっきりさせなければ何処まで行っても逃げるだけになりそうであった。
━━そう。まず彼女だ。この夏美の体を占有する権利を彼女からお金で買うとしたら、一体いくらが必要なのだろう?
考えた。人の一生を左右させるような問題だ。そんなに少額ではあるまい。
一億か?仮に一億だとしたら、蘭馬はそれを了承するであろうか?
一生かかっても返せるかどうかわからない金額。それを支払ってでも、この体を使い続ける意味はあるだろうか?あるような気もする。いや、絶対にある。蘭馬はこれを手放したくはなかった。この体が、蘭馬そのものだと思えた。
あの時、夏美とたまたま出逢ったのは、ただの偶然ではないと思っていた。
━━もういい。もう考えなくたって……。夏美と遭い、夏美と話さなければなんの進展もないに違いないのであった。
そうか━━。通話をしよう。彼女に電話を掛けてみるのが一番だ。今ここではかけられないが。
人通りがなくなったらそうしよう。西に向かうか?西……。国分寺、八王子、高雄、大月……。
そこへ行って何をしようというのだ?何の計画も立てていない。吉祥寺 ぐらいなら 馴染みはあるのだが……。東に向かうのは危険なような気がした。人の目が多すぎる。通報される確率は高いはずだ。
━━やはり西に向かうことにした。切符を買った。列車を待った。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。まだまだ書きます。どうぞよろしくお願い申し上げます。




