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第三百五章〜夏美と蘭馬
履かせていただきます。お時間かかって申し訳ございません。色々あったものですから。クライマックスを近づいてきます お楽しみにしていただけましたら幸いです。
「やあ!」
夏美はスリーコールで出た。蘭馬はわざと陽気な声を出した。後ろめたいことがあるからだ。
『はろ。なに?』
と、彼女はどこか冷めたような声を出した。
「え、っと」
蘭馬は用件を忘れ掛けた。もしかして夏美は、例の法改正の決議について知らないのではないか…?そんな考えが頭をもたげた。
ならばこちらからわざわざその話題を出すこともあるまい━━。
「元気?」
そんなどうでもいい挨拶から入った。ところが……。
『ねえ。何呑気なこと言ってるの?知らないの?ニュース読んだ?』
「へ?」
蘭馬が思わず聞き返すと、
『もお!馬鹿!』
「えー」
『法改正があったのよ。今度からね、いつでも何処でも手当たり次第に入れ替わってたら大変なことになるわよ。いいこと?捕まるわ。今はまだ、入れ替わりの照明方法とかないからあれかもしんないけど、今に大量のデータを集めてそれを検査できるような仕組みができるかもしれない。そうなったらもう、入れ替わりなんてできないわ』
「うん」
『アンタだって今のままでいたいなら犯罪者になる覚悟をおしなさいよ』
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。




