第三百四章〜平井逃亡
書かせていただきます。平井聡の逃避行がはじまりました。彼は逃げ切れるのでしょうか?そして他の者たちの運命は?お楽しみいただけましたら幸いです。
高梨恵子=平井聡は、北海道新千歳空港から飛び立とうとしていた。暫く滞在するつもりが、急遽予定を変更したのだ。
━━?これはまずい。一刻も早くここを出なければ……。
海外へ出国するのも考えにはあった。だが、それにはビザやパスポートの申請が必要だし、その書類によって逆に足取りを教えてしまうことになるまいか……。そんな心配から、やめにしておいたのだ。どの道国際指名手配だかを手配されるのだろうから日本にいても そう変わらないような気がした。
とりあえず もう安易な考えで入れ替わり を実行するのはよそう。すればするほど 罪は重くなるのだろうから。リスクは大きくなるのだから。
だが、そうかと言って 行く宛があるわけではない。強いていうならば、当初のグループ、蘭馬、夏美のふたりに頼るという方法もあるにはある。だが事態がこうなっては、それをやるには2人に迷惑がかかってしまう。
とにかく今は単独で隠密行動だ。目立つことは避けなければならなかった。行く先は羽田であった。なんだかんだと言っても、結局東京の雑踏の中に隠れる隙が一番多いのだ。
嗚呼、ちょっの間だったけど、懐かしき東京よ━━。
平井聡=高梨恵子はほ、と溜息をついた。時刻は夕暮れ時に近かった。休みたかった。ゆっくり休みたかった。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。




