第二百七十五章〜予備校探し
おはようございます。書かせていただきました。平井聡も、息子の将来のために動き回らなければならなくなりました。意外な展開とかはないのですが、お楽しみいただきましたら幸いです
平井聡=高木翔子は、息子である幸司の高校受験に向けた取り組みについての資料集めをしていた。正直、こんなことはやりたくはない。高校なんてどこへでも行けるところに行けばいいと思っていたし、自分もまたそんなつもりで高校は選択していた。受験勉強をする分何か他のことに打ち込めばいいんだと いう考えをする派だった。
でも厳しい夫の命令である。手抜きをするわけにはいかなかった。
「当個別指導塾の大学進学率は、98.2%となっております。東大出身の優秀な講師陣による個別指導で、分からないことをわかるようになるまで 必ず指導して参ります。この塾は信用してくださって 構いません。息子さんに後悔はさせませんよ」
都内の個別指導塾のひとつであった。塾長という肩書を名乗るスキンヘッドの五十歳程に見える男が熱心に言った。
「はあ……」
平井聡は、曖昧に相槌を打つばかりであっま。塾長は、アルマーニ・コレツィオーネらしいスーツを着こなしていた。体臭もなく清潔感に溢れていた。
こんな男になら抱かれてもいい━━。
平井は退屈だったので、そんなことを考えながら 時間を過ごしていた。
塾長による一通りの説明が終わると、ありがとうございました お家に帰って検討させていただきます━━。
と言い残し、パンフレットなどの資料をバッグに入れて 塾を後にした。
次に説明を受けた予備校 も同じようなものだった。平井のバッグには、パンフレットや資料 ばかりが溜まっていった。
自宅に帰り着く頃にはもう陽が暮れかけていた。
試合はクタクタだった。高木翔子はあまり脚力がないようだった。最後に訪問した塾からの帰り、やむを得ず、タクシーなど使ってしまった。
帰り着いた頃には、幸司も夫も帰っていた。
「今日は店屋物でいいかしら?」
と、赦しを乞うと、夫も幸司も、すんなりとOKしてくれた。もう何もできないほどに疲れ果てていたのだ。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。次も書きます。どうぞよろしくお願い申し上げます。




