第二百七十一章〜新富司の部屋へ
させていただきます。三橋富江のお話が続きます。よろしくお付き合いくださいませ。
隅田川の土手の上で、それは決行された。二人は土手の頂上部から、派手に転げ落ちた。お互いの被害が一致していたので抵抗するような力は働かなかった。スムーズに変わりはなされ、それは成功に終わった。金銭のやり取りもなかったので、その場で、おおまかにお互いのパーソナルデータを交換し合い、広島の時の連絡手段も共有してから別れた。
富江はまた新たなる人生を歩み出すのだと思い、ワクワク感に満たされた。彼女の、と言っても今はもう富江のだが、名前は新富司と言った。
居住地は、渋谷区の笹塚駅近辺らしかった。それも富江にとっては、喜ばしいグレードアップてまあった。調布市民というより渋谷区民 と言った方がセレブ感が出るというものではないか。そんな考えからだ。
ただし、司は未婚であるし、独りで暮らす寂しさと大変さも甘受しなければならなかったけれど。
笹塚と言っても住宅地ではなく、国道20号線沿いで騒音の激しい立地に司のマンションはあった。ワンルームの賃貸マンションだ。
部屋に入るとすぐ富江は、全ての窓を全開にし、空気を入れ替えた。ついさっきまで 深さが住んでいたような生活費用があったのだ。
家電は一通り揃っているが、やはり最近 らしく、テレビを持っていないようだった。富江は、冷蔵庫の中から ペットボトルのミネラルウォーターを探し出し、そのまま ペットボトルに口をつけて飲んだ。
そして早速襲ってきたのは 空腹 だった。堪らない空腹を覚えたのだ。
━━どういうこと?こんなお時間にお腹がすくなんて……。
普通なら たまたま お腹が空いたぐらいに思えるのだろうが、富江にはそれが尋常だとはおもえなかったのだ。富江は、冷蔵庫の中を一通り物色した。
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