第二百六十五章〜信じて
書かせていただきます。操作本部です。本物の翔子のいい分は通るのでしょうか?楽しみいただけましたならば幸いです。
「それでどうだったのでしょうか、刑事さん?」
平井聡の姿をした翔子が、唾を飛ばさんばかりの勢いで訊いてきた。自分が元の翔子に戻れるかどうかの瀬戸際である。必死になるのは捜査員たちにもわかっていた。
━━このひとは嘘はついていない。
それが捜査員たちに共通する認識となっていった。しかし、だからと言って彼を解放して 野放しにしたら、危険が伴うだろう。今の生活に満足しているかどうかは知り得ないが、もし翔子は翔子として生きて生きたいと強くねがっているとしたなら、翔子にとって一番目障りな存在がこの平井聡の身体に宿る本物の高木翔子であろうから。翔子の身近にもし、この平井聡が居たならば、翔子は真っ先にその存在を消してしまいたいと思う確率が高いと思われるのだから。
「まあ、落ち着いて下さい。我々は貴方の、味方です。悪いようにはしませんから。貴方の仰る通り…」
「はあ…」
翔子は、まだ半信半疑のようだった。
「あの部屋のなかには、高木翔子さんがいらっしゃり、他の家族と共に生活しているようであったようです」
「そうでしたか。でも、それなら何故…」
「捕まえてくれなかったか、ですか?」
刑事は頷いた。
「それは証拠がないから、という理由に尽きるのですよ」
「そんな……。わたしのこの訴えは証拠にならないのですか?これだけ話しているのに。直接、その偽物の翔子と名乗る女と何らかのやり取りはなかったということですか?」
「……」
刑事は黙った。
「信じて。信じてくださいな。わたしは……」
捜査員 たちも苦々しい顔をした。一刻も早く彼女の願いを叶えてあげたかったのだ。
お読みになっていただきます 誠にありがとうございました。眠いです 少し寝ます。




