第百八十一章〜拘置所 接見
おはようございます。お腹が空せていただきました。今日はお出かけですが なるべく 書こうと思います。もしもお楽しみいただけましたのなら嬉しいです。本日もよろしくお付き合いのほどお願いいたします。
面会に必要なものは、本人確認書類=運転免許証、パスポート、保険証、マイナンバーカード等と、印鑑だと聞かされた。尚、接見禁止処分を受けている場合は面会はできないがその心配はなかった。基は、重々しい風情の正面エントランスを入った。右側にある受付で、入館の手続きを、取った。入館者と書かれたリボンと印鑑証を付属の安全ピンで左胸につけた。そして、留置管理係に行き面会の手続きを取った。
蘭馬の入る独居房区画は、基の居る場所とは隔離されていて、面会室にはそれぞれ別の出入り口を使うようだった。
面会者と勾留者との間は、仕切り板で分けられており、仕切り板のちょうど顔の位置がパンチングメタルになっていて、お互い言葉をやり取りすることが出来るようになっていた。基から先に椅子に腰掛けた。
「はじめまして。夏美さん、でしたよね?」
すると、俯いた感じの夏美が顔をあげた。直に見ても彼女は美しく、基はいっぺんに恋をしてしまった程である。
「あ、あ…。蘭馬君のお知り合い、でしたよね?いや、カノジョさんなのかな?」
基はそれとなくカマをかけた。
蘭馬は本当は蘭馬なのに、親友の前でも夏美でいなければならなかった。基の両側は、それぞれ一人ずつの警官に挟まれるように監視されていたので、お互い不用意なことは言えなかった。
夏美である蘭馬小さく首を横に振った。その話題は口にするなという意味に基は理解した。
「お腹空いてませんか?寒くないですか?」
と、蘭馬の行方とは関係なさそうな話題ばかり振っていた。その時、夏美が、
「僕………。」
と何かを言いかけた。そこで面会時間は終了となった。
なんか歯切れの悪い、モヤモヤだけが残る面会であった。蘭馬の行く先についての言及、ヒントは何も得ろれなかった。
基は、自分の無力さに情けなくなった。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。お出かけの支度 いたします。




