第百七十九章〜平井善行?
書かせていただきます。物語がどんどん 複雑になっていくような気がします。我々 ラストに向けて論理を組み立てて行かなければならないのだと思います。お読みになっていただけましたら幸いです。
「辻里帆と申します。インターネットの広告を拝見してまいりました。」
平井の目の前にいるのは、高校生に見える少女であった。紺色のブレザーに、同色のフレアスカート。胸元には、校章が大きく刺繍してある。平井も知っている都内の有名な進学校の制服だった。
顔も整っていて美しいと思った。が、今の平井は、四十歳の自称手相占い師の女性と入れ替わっていた。声の透き通った平井の好みの感じの細身の女性であった。紫色のプリーツパンツに、Theoryのシルク素材のブラウスを着けていた。
「で、貴女の入れ替わりを希望される理由はなんですか?」
女性占い師、中身は平井が優しく尋ねた。
「わたしは、の希少な 国の指定する難病に侵されております。治癒の見込みがほとんどありません。今後の医療の発展次第ではありますけれど。で…、兎に角毎日が苦痛なのです。早い年齢で寿命を迎えるという 実例も多くが出ています。そこから脱したいのです。それで…。ただその為だけに…」
「入れ替わってほしいと…?…なるほど分かりました。御予算は…」
平井が言い終わる前に里帆が、口を開いた。
「二百万御座います。知人友人、親戚縁者から募ったお金にございます。動画ぉうか御受け取りくださいませ」
里帆は深く頭を下げた。
「二百か……」
「それ以上は集められなかつもたのです。どうか……」
里帆の言葉は半分涙に濡れているようだった。
「いいでしょう、ただし、入れ替わりをするには 当たって、予期できぬ物理的な危険があることをご承知おきくださいますか?それができないのならば こちらからお断りさせていただきます」
平井がびしりと言った。
里帆ほ、涙を滝のように流して喜んでいた。
で、一応、どこまでお応えできるか分かりませんが入れ替わる 先の大まかな希望をお聞かせいただいているのですが…、と平井は告げたが、どんな方でも構いません。幸せに生きられるのならば…、と彼女は謙虚であった。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。




