第百六十二章〜離れられない町
書かせていただきました。早速 投稿 いたします。やはり蘭馬はその町が忘れられないのです。どうしたも 足が向いてしまいます。しかし、そこから危機が始まります。楽しみいただけましたら嬉しいです。
時刻は18時。蘭馬は、歌舞伎町にいた。人を探していた。
探していたのは、あの時出逢った忍という男であった。
━━自分の力で元気にさせてあげたい。
そんな健全な動機だったかどうかは分からない。が、兎に角、しのぶに遭いたかった。
途中、ドラッグストアに入った。エイジング・ケア商品をいくつか見た。どれがいいかわからないが、店員に尋ねようとは思わなかった。店員は大抵、自分より若く可愛らしかった。少なくとも蘭馬にはそう思えた。
結局、エイジングケア コーナーにあった一番効果なクリームを買った。どんな効果があるのかわからなかったけれど。
ジーパンに高価そうなスタジャンを着たサングラスの男がこちらを見ているような気がした。嫌な予感がして彼は、の視線から逃げるように進路を変えた。辿りついたのはやっぱりトー横界隈であった。若い男と関わり合いになるのは嫌だったので、逃げるように 次の通りを渡った。視界の端に、さっきのスタジャンにサングラスの男が入ったような気がして、心臓が高鳴った。
蘭馬を尾行しているのだろうか?だとしたら何のために?エッチ 目当ての ふしだらな男か?それにしては何か 様子が違うような気がする。
警察?
ふとその言葉に突き当たった。まさか━━。そういえば。忘れかけていたが、警察は 彼らを必死になって捜索しているはずだった。もう顔写真も公開された頃かもしれない。動画に写されていたのだから。
エイジングケアクリームを使えばあっという間に若返るのだろうか?それならうまく変装し ごまかせるはずだ……。そんな夢物語みたいな想像もした。だがそれは非現実的であった。
公園まで行って大丈夫だろうか?もし 公園で捕まったら違う罪状で逮捕 拘留されるかもしれない。それは避けなければならなかった。
今日のところはしのぶを探すのは諦めて帰宅した方がいいのだろうか?しかし 尾行されている以上帰宅するのも 危険だ。自宅を特定されてしまう。
蘭馬母親に電話した。今日は遅くならないと思うけど もし 帰らなくても心配しないで……。
そんな心配を助長するようなわけの分からない電話をしてしまった。どこかで誰かが笑ったような気がした。
周囲に視線を走らせた。まずスタジャンサングラス男。人混みの密度が高すぎて、見つけることはできない。次に 忍。それも同じだった。
段々、息苦しくなってきた。その時である。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。




